ペットボトルをすべてアルミ缶素材へ ツルヤ敷地内に出店も! 加速する無印良品のサステナブル戦略

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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2021年末までに給水機を全店導入予定

 この発表会では、良品計画が以前から取り組んでいる「水プロジェクト」の進捗状況も明らかになった。同社はペットボトル水の販売を取りやめ、20207月からスタートした店舗への給水機設置を皮切りに、飲料水を通じて環境や健康について顧客に考える機会を提供するさまざまな取り組みを実施している。

 給水機は現時点で270店舗への設置が完了。215月末には300店舗、21年末には国内全店への導入を計画している。給水機導入とともに、マイボトルの利用を促進する「自分で詰める水のボトル」(税込190円)も累計50万本売れているという。

良品計画は21年末までに全店舗に給水機を導入する計画だ
良品計画は21年末までに全店舗に給水機を導入する計画だ

 給水機の設置店舗や無印良品以外の給水スポットがわかる「水アプリ」のダウンロード数は135000となった。東京都水道局などの自治体とも連携し、給水場所は約1200カ所にまで増えた。

 また、同アプリでは、給水量や給水することで削減できるペットボトルの数・二酸化炭素量を可視化できる機能も搭載している。利用者合計のペットボトル削減量は約20万本(500㎖換算)、二酸化炭素削減量は約23トンとなった。

 そのほかの取り組みとしては、三井不動産レジデンシャルとナイキが共同運営するスポーツ施設「TOKYO SPORTS PLAYGROUND SPORTS×ART」で給水機の設置やサステナブル活動の発信を行う。また、熊本市と連携して224月に開催予定の「アジア・太平洋 水サミット」に向けた活動や市民イベント、小中学校での「水育」なども実施する考えだ。

 

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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