15年ぶりの大刷新!JFRカードが一翼担う、業態変革の先にある百貨店再生シナリオとは

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苦境にあえぐ百貨店各社が業態の進化を模索する中、大丸松坂屋やパルコなどを傘下に収めるJ.フロントリテイリンググループのJFRカード(大阪府)が、新ポイントプログラムを軸にした百貨店の再構築に挑んでいる。グループ全体で進める「アーバンドミナント戦略」をお金の出所を拠点に包括し、顧客の滞留と循環を促す。その内容や狙いについて、JFRカードの二之部守社長に聞いた。

TkKurikawa/istock
TkKurikawa/istock

新ポイントプログラムで商圏拡充をバックアップ

 百貨店各社が閉塞状況の打破にもがき、構造改革を含むさまざまな施策に取り組んでいる。そうしたなか、J.フロントリテイリングでは、グループのカード会社であるJFRカードが百貨店変革の一翼を担っている。

「当社が発行する『大丸松坂屋カード』の保有者数は約160万人で、50~70代の金銭的にゆとりのある女性が多いのが特徴。百貨店以外での利用も多く、その比率は5割強ある。J.フロントリテイリングでは、グループを挙げて『アーバンドミナント戦略』を遂行しており、当社はそのなかで、新たなポイント交換プログラム、特典強化によって、地域での利用促進を進めている」と二之部社長はその位置づけを説明する。

JFRカードの二之部守社長
JFRカードの二之部守社長

 アーバンドミナント戦略は、大丸、松坂屋、パルコなどの店舗を核にエリアの魅力を最大化し、地域とともに成長する取り組み。現在、心斎橋、京都烏丸、神戸元町、名古屋栄、上野御徒町の 5つの重点地域で進行している。単に自社店舗の売上を伸ばすだけでなく、周辺開発の推進や地元と連携したイベントを開催するなどで地域に新たな賑わいを創出し、地域とともに、中長期的な企業価値の向上を目指す点で単なる販促とは一線を画す。

 店舗単体でなく地域を商圏とするため、複数の店舗にまたがる消費を促進する仕掛けが必要となる。その役割を担うのが、お金の出どころとなる「百貨店カード」だ。

 アマゾンや楽天が、会員特典やポイント還元で顧客を買い込んでいるように、同社はリアルを軸にした強みを生かし、商圏を他店舗も含む地域にまで拡充。利用可能な店舗をカードがハブとなり顧客を循環させ、つなぎとめる。

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