一流コンサルタントが教える、コロナ解決のための「問題解決思考」と解決策
緊急事態宣言で 2年で63兆円の経済損失
5月3日付の日経新聞の「チャートで見るコロナの感染状況」を分析するといろいろなことがみえてくる。
まず、日本で感染を巻き散らかしているのは20代が最も多いことが分かる。あくまでも仮説ではあるが、「高齢者を死へと追いやるコロナウイルスでも、若者に対しては無力である」という噂を信じているからではないか。彼らがどのような感染経路でコロナウイルスをまき散らしているのかは分からないが、論理的に考え、なんらかの場所で複数の人間が会いお互いに感染をシェアしあっているということは事実だろう。それが、夜のクラブなのか、はたまた、飲み会なのかはわからない。また、3〜40代も決して少ないとはいえない状況だ。
メディアに情報操作をされている可能性があることはよく理解した上での発言だが、パチンコ屋に列をなし「俺は覚悟ができて遊んでいるんだ」とうそぶいている6-70代の人達、そして、河原で「警察に許可をとったぞ」といってバーベキューを楽しんでいる人達もそうだろう。パチンコや河原でのバーベキューが感染経路だというつもりは毛頭無いが、彼らが軽い気持ちで傍観者的な態度をとり、感染をまき散らしている可能性は高い。政府は、こうした可能性を早急に潰してゆくべきだ。
「Stay home」などと横文字をつかい、いくら対処療法をしても「モグラたたき」のように、あちこちで感染者が出てくる、論理的にいって、そのたび金をばらまかなければならくなる。このままでは、先ほどの試算のように、ばらまく金は天文学的数字になる。実際、黒田日銀総裁は、「金融緩和に上限は儲けない」と発言している。
関西大学の宮本勝浩名誉教授の試算によれば、「緊急事態宣言」に伴う、日本の経済損失は2年で63兆円になるという。また、米国シンクタンクの試算に寄れば、コロナで死亡する日本人は最悪のケースで57万人になるという。これは、甘い「外出自粛」により、感染者が拡大していった、(我々の言葉を使えば)ベースシナリオ(現状の状況がそのまま続いたときの趨勢から算出する手法)である。
金融に強い人ならおわかりと思うが、もし、際限なく緩和策を続けてゆけば、金とモノの価値が逆転し、日本円は紙くずとなる。借金は減って企業は一時的に助かるかもしれないが、日本人の現金貯蓄の価値はゼロとなり、不動産は天文学的値段に高騰する。自宅をもっている人間は大金持ちとなり、賃貸で暮らしている人間は家を追い出されることになる。また、スーパーで売られている日常品の価格は一気に跳ね上がり生活が崩壊する人もでるだろうし、その前にトイレットペーパーなどを奪い合うような事態が起きるだろう。
日本経済は、さらに酷いことになる。今は投資をとめている外資金融機関が、価値が下がった日本企業を徹底的に買収し、日本の技術は海外に流出し企業は解体されるだろう。これについては、「ここまでひどくなったアフターコロナのアパレル戦略」という別の論考で詳細を書いていきたいが、これら予兆は今すぐにでも覚えておいた方が良い。
したがって、私の提言は、現象(経済困窮者の対策)と原因(感染をまき散らしてい人の根絶)を両輪にかけたとき、強い強制力をもって封じ込めるべきは後者であるということなのである。「YouTubeで「手洗いダンス」などを放送しているのは、その心の美しさには感動するが、大きな視点で見れば、あたかも第二次世界大戦時に「竹槍訓練」をしたかのごとく感じるのはわたしだけだろうか。
私自身、毎朝、犬の散歩にでかけ近所の公園にいくのだが、確かに「宴の後」があちこちに見ることができる。私が住んでいる街は、東京でコロナウイルスが最も多い世田谷区である。こうした「宴の後」を見ると、背筋が凍り付くようになる。