面影ラッキーホール

2015/09/02 00:00
Pocket

 この夏は、ファンクバンド「面影ラッキーホール」(現在はOnly Love Hurts名義で活動)ばかりを聞いていた。

 

 テニス仲間のY氏が「いいから」と強く推してくれたからで、手始めに『Greatest Hits!!』を購入してみると、そこには劇画の世界が広がっていた。

 

 以前、このBLOGで、「大抵のTPO(time、place、occasion)にふさわしい楽曲が自分の“記憶の棚”に入っており、もう新曲を収納する空きスペースがない」と書いたが、彼らのモチーフは、これに当てはまらない。過去にまったくなかったものだからだ。

 

http://diamond-rm.net/articles/-/4142

 

 タイトルを列挙してみよう。

 

 『パチンコやってる間に産まれて間もない娘を車の中で死なせた…夏』

 

 『俺のせいで甲子園に行けなかった』

 

 『好きな男の名前腕にコンパスの針でかいた』

 

 『あんなに反対してたお義父さんにビールをつがれて』

 

 『ピロウトークタガログ語』

 

 『あたしだけにかけて』

 

 目を白黒させてしまったのではないだろうか?

 

 そして、ひとたび、Y氏がカラオケを歌えば、周囲の全員が引いてしまう“不謹慎な歌”の数々である。

 

 しかし、過去に誰一人として、これらのモチーフで楽曲を書いたことがないところが素晴らしい。音楽界のブルーオーシャンである。

 

 実は、Only Love Hurtsは人の出入りが激しく、現在のメンバー構成はもちろん、誰が楽曲を書いているのかも知らない。

 

 にもかかわらず、ここまで私を興奮せしめ、キーボードを叩かせるのは、やはり彼らに強烈なオリジナリティがあるからなのである。

 

※「YOU TUBE」では彼らのいくつかの楽曲を聴くことができます。気に入ったならばぜひ、ご購入願います。
 

© 2024 by Diamond Retail Media

興味のあるジャンルや業態を選択いただければ
DCSオンライントップページにおすすめの記事が表示されます。

ジャンル
業態