米巨大IT5社、増収増益=AI需要旺盛、広告も回復

時事通信社
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(i-stock/pressureUA)

 【シリコンバレー時事】アップルやアマゾン・ドット・コムなど米巨大IT5社の2023年10~12月期決算が1日、出そろった。2年半ぶりに5社そろって増収増益を確保。人工知能(AI)を使ったサービスへの旺盛な需要や、景気減速懸念の後退に伴う広告需要の回復に支えられた。

 全5社の四半期決算が増収増益となったのは、コロナ禍の巣ごもり需要が活発だった21年4~6月期以来。その後は反動減に加え、物価上昇に伴う節約志向の高まりや、景気減速への警戒感が業績の圧迫要因になっていた。 

 アップルは、5四半期ぶりに増収増益を達成。売上高の約6割を占めるiPhone(アイフォーン)の販売が6%伸び、音楽や動画の配信、アプリ販売からなるサービス部門の売り上げが11%増えた。ただ、注力している中華圏の売り上げは13%減った。

 アマゾンは、年末商戦が「記録破り」(ジャシー最高経営責任者=CEO)の好調ぶりを示し、四半期ベースで過去最高の売上高を計上。純利益も38倍となった。1日に発表したインターネット通販の商品探しを支援する対話型AIの提供を通じ、さらなる成長を図る。

 メタと、グーグルの親会社アルファベットは売上高、純利益ともに過去最高。メタは上場以来初となる配当も発表した。メタとアルファベットはネット広告収入への依存度が高く、広告需要回復の恩恵を受けた。マイクロソフトのナデラCEOは「技術のあらゆる層にAIを組み込むことで、新規顧客を獲得している」と語った。    

◇米巨大ITの23年10~12月期決算
                 売上高          純利益
アマゾン・ドット・コム  169,961(14%増) 10,624( 38倍)
アップル         119,575( 2%増) 33,916(13%増)
アルファベット(グーグル) 86,310(13%増) 20,687(52%増)
メタ(旧フェイスブック)  40,111(25%増) 14,017(  3倍)
マイクロソフト       62,020(18%増) 21,870(33%増)

(注)単位は百万ドル。カッコ内は前年同期比

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