時代のニーズをいち早くキャッチ!「食品卸」こだわりのオリジナル商品を提案

山田陽美(ライター)
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日本各地、世界各国から商品を厳選して調達してきた卸売業が、これまでのノウハウを生かして開発したのが卸オリジナル商品。市場での存在感が年々増し、注目を集めている。

大人の健康を考えた商品をラインアップ

 2020年秋冬の各社の新商品をみると、引き続き「健康」をキーワードにした商品が目立っている。日本アクセスでは、働く女性のための健康推進プロジェクト「からだスマイルプロジェクト」を昨年9月に立ち上げ、現在20アイテムを展開。この秋は、トマトと果実の甘味と酸味がマイルドな味わいの「完熟トマトと鶏ひき肉のカレー」と、メディアで話題のスーパー大麦“バーリーマックス”を使った「スーパー大麦と完熟トマトの6種野菜スープ」の2品をラインアップした。素材や健康に気づかう人に訴求していく。

料理イメージ
おうち時間の増加に伴い「手軽」「健康」をキーワードにした商品が目立っている i-stock /Rawpixel

 また、たんぱく質をはじめビタミン、ミネラルなど健康に必要な成分をバランスよく配合した伊藤忠食品の「おとなのミルク習慣プレミアム」をこの秋にリニューアル。たんぱく質量を増量し、北海道産粉乳を使用して乳糖の配合を増やすことでさらに濃厚なミルク味に仕上げた。飲料だけでなく、調味料としても使えるので、毎日続けやすい。たんぱく質不足が気になるシニア層などに最適だ。

 一方、キャンプ人口の増加により、「キャンプ飯」がブームになっていることから、国分グループ本社は、メスティン(飯ごう)で手軽においしく楽しめるパエリアの素「K&K “CAN”P(キャンプ)の達人」3アイテムを新発売。味付け、具材、水分がオールインワンになっており、お米1合と缶詰の中身を入れて炊くだけで、簡単に本格的なパエリアをつくることができる。炊飯器でも炊けるので、家庭でも楽しめる。

 

家飲み需要を盛り上げる酒類の新製品が続々

 コロナ禍においては、家飲み需要が高まっていることから、この秋は各社から酒類の新製品が数多く投入された。

 三菱食品は、日本各地の蔵元26社・27銘柄の飲み比べが手軽に楽しめる、飲みきりの1合瓶「蔵べる シリーズ」を発売。日本各地の蔵元26社と共同開発した、いろいろな味わいが楽しめるシリーズで、酒質も本醸造から大吟醸まで幅広いラインアップとなっている。いろいろな銘柄を試したいというニーズに応え、飲みきりサイズの1合ボトルで品揃えした。

 さらに同社では、華やかな香りと苦味のバランスが魅力のIPA(インディアペールエール)スタイルに注目し展開する「J-CRAFT HOPPING」を立ち上げた。苦味レベルが高い「ガツンとIPA」、にごりと軽い甘さが魅力の「ジューシーIPA」の2つの商品を展開していく。

 三井食品では、三島食品の「ゆかり®」をベースにした「三島のゆかり®使用チューハイ」を数量限定で再発売。3年目の発売となる今年は、より「ゆかり®」の紫蘇の香りを引き立てる味わいが感じられるよう、香りとコクをアップした。

 今後も引き続き、家飲み需要が高まることが予想されるため、おうちでも楽しめる酒類を提案することで、需要の底上げを図っている。

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