23年12月1日号 生鮮ドラッグvs食品スーパー!!
食品強化型のドラッグストア、いわゆるフード&ドラッグ各社の勢いが依然として増しています。その一方で、生鮮販売に関してはフード &ドラッグならではの課題も見え隠れするようになってきました。フード&ドラッグはそうした課題を乗り越えてさらなる成長フェーズに入るのか、はたまた業態としての停滞期を迎えるのか…。
本特集では、有力チェーンや注目店舗への取材や調査、識者・関係者へのヒアリングをもとに考察します。生鮮ドラッグのトップランナーであるGenky DrugStoresの藤永賢一社長、イオンウエルシア九州の安倍俊也社長のインタビューは必読の内容となっています。
編集後記
久々に編集後記を書くのですが、宣伝をさせてください。今号7ページでも紹介しています書籍『クックマートの競争戦略 ローカルチェーンストア・第三の道』を今年7月に発売しました。書籍編集は初挑戦だったのですが、おかげさまで早速重版となるほど好評をいただいております。
人口減少で地方に閉塞感が漂うなか、絶好調のローカルスーパー「クックマート」。その従来にないユニークな戦略をわかりやすく本質的に伝えることは非常に難しいものでした。書籍を提案してから発売まで約2年。2代目である白井健太郎社長が試行錯誤を重ね、ご自身の人生についても赤裸々に交えて綴られた渾身の1冊です。是非手にとっていただけると幸いです。
(大宮)
今号P24~25でイオンリテールの衣料品改革についてレポートしています。
GMSの衣料品をめぐってはイトーヨーカ堂が2023年3月に直営衣料から完全撤退し、テナント化していくことを発表。イズミはアパレル大手アダストリアとの協業で、衣料品のてこ入れを図ろうとしています。一方、平和堂は衣料・住居関連部門の直営売場を専門店化し、それを社内外の商業施設へのスピンアウトを進めています。
各社のアプローチはさまざまですが、「専門店化」をめざしているという点は共通しているようです。そう遠くないうちにGMSの“平場”を懐かしく感じる時代が来るのかもしれません。
(小野)