ユニクロやナイキはすでに取り組んでいる! 店舗のデジタル化とデータ活用
本連載では、小売業におけるデジタル化のメリットやさまざまな課題について解説してきました。小売業でデジタル化が進むと、消費者のさまざまなデータが蓄積されていきます。こうしたデータの活用にはまだまだ大きな可能性があります。今回は、ユニクロやナイキ(NIKE)を例に、データを使った接客の進化について解説します。

店員より知識量が豊富になった消費者
小売業全体で見ると、今後AIによる接客領域はますます広がっていくため、店員自体の数は減少していく流れは止められないと考えてよいでしょう。とはいえ商材によって違いもあり、購買頻度が低く自己満足度が高い商材については、今後の対応を考える必要があります。
たとえばブランドもののシューズやアパレル、化粧品、家電、車など、比較的購入頻度も少なく販売の難易度が高いものは、今後も基本的には接客ありきの商品と言えます。しかし、車などの高額商品は、消費者がレビューサイトや比較動画も見漁るようになっているため、店員が消費者より知識面で上回ることのハードルも高くなっています。

デジタル上のコンテンツでは、その道のプロやカリスマと呼ばれるような人がYouTubeや比較サイトなどで商品を紹介しており、消費者はその知識を蓄えてきているため、むしろ店員より詳しいパターンも増えています。1人1人の店員が彼らに立ち向かっていくのはあまり現実的ではなく、基本的にはそこを超えるだけのスタッフ教育も難しいと考えられます。
デジタル化と小売業の未来 の新着記事
-
2025/03/17
EC業界の生成AI活用事例1 文章作成からデザインまで大幅な工数削減を実現! -
2025/01/27
小売業をより進化させる!生成AI活用7つの領域とは -
2024/12/19
AI投資で関心の高い6領域は?生成AI、小売業の期待と課題 -
2024/06/18
物流「2024年問題」に対応!物流拠点分散化のメリットと可能性 -
2024/05/13
中小企業でもECの翌日配送を実現できる『物流拠点の分散化』とは -
2024/04/02
配送料も続々値上げ…迫る「物流の2024年問題」が小売業界に与える影響
この連載の一覧はこちら [42記事]

関連記事ランキング
- 2022-08-04ユニクロやナイキはすでに取り組んでいる! 店舗のデジタル化とデータ活用
- 2020-10-22「デジタル化と小売業の未来」#1 小売におけるデジタルインフルエンスの重要性
- 2021-04-09「デジタル化と小売業の未来」#6 ECの配送拠点に! リアル店舗の「倉庫化」を背景に激しさを増す“配送時間短縮合戦”
- 2021-09-21「デジタル化と小売業の未来」#11 アマゾンで買物する人が失敗を恐れない理由
- 2022-02-14「デジタル化と小売業の未来」#17 小売とメーカーの境目がなくなる?10年後の小売業界未来予測
- 2022-03-04「デジタル化と小売業の未来」#18 日本の小売企業が大手ECモールと競合しないための戦略
- 2022-10-06実店舗にも必須! AmazonやInstagramに学ぶ「発見型」の購買体験
- 2022-09-12今後日本でも実店舗が増える? Amazonと違う価値を実店舗が追求すべき理由