「ゆりかごから墓場まで」アマゾンのライフスタイル・プラットフォーマー戦略

解説・文:松本 渉
井野 翔太(コンサルタント)
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生活者や企業を巻き込み、コアアセットで稼ぐ

 今やわれわれ生活者の暮らしになくてはならない存在のアマゾン(Amazon.com)。直近の2022年12月期の売上高は 5140億ドルで、世界最大の小売企業ウォルマート(Wal-mart)に肉薄する勢いである。

 そうしたアマゾンの戦略を語るうえで欠かせないのが、データと物流であることは周知のとおりであろう。アマゾンはEC企業でありながら、それを支える物流とクラウドデータに多額の投資を行い、巧みにマネタイズしながら成長してきた。

アマゾンのロゴ
アマゾンの戦略を語るうえで欠かせないのが、データと物流であることは周知のとおりであろう

 実際、売上高と営業利益の構成比をみるとそれが顕著である。北米事業(North America)、国際事業(Inter-national)、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の事業区分のうち、売上高構成比で1割程度のAWS事業がアマゾンの利益の大部分を稼ぐ構図となっている(図表❶)。前者の2事業には、各地域におけるEC、サードパーティセラー、アマゾンプライム、リアル店舗が含まれるが、こうした事業を通じて生活者や出店企業との接点を構築しつつ、「データ」で利益を稼いでいるのである。

図表❶アマゾン直近の事業別売上高・営業利益の推移

 また、図表❷からもわかるとおり、リアル店舗中心の主要小売企業の設備投資額の比率が売上高に対して1~3%なのに対し、アマゾンは

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