ロピア海外1号店「LaLaport台中店」レポート、 日本の食文化の発信で海外市場開拓へ

大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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現地向けに開発した
ユニークなメニューも

 続いて総菜は、基本的に店内調理で提供し、売場から調理風景が見えるようにして出来たて感を訴求。唐揚げや豚かつ、焼き鳥などの肉総菜が中心で、素材には日本産ではなく台湾産の肉を使用することで、比較的、手頃な価格で販売する。
 そのほか、丼や弁当、焼き立てピザ(ホール1枚1175 円)なども揃える。店で最も人気のメニューと訴求していたのが「和風豚肉スパゲッティ」(約610円)だ。実際に食べてみると、パスタの麺が和風ベースで味付けされ、スライスニンニクと青のりが効いたメニューで、焼きそばとペペロンチーノを足して2で割ったような味わいだった。日本ではみかけないメニューであり、現地向けに開発し支持を得ているものとみられる。
「和風豚肉スパゲッティ」
人気ナンバーワン商品だという「和風豚肉スパゲッティ」
 また、総菜のほかに手作りスイーツも並び、楽しい売場を演出していた。スイートポテトやスコーンのほか、りんご飴(1本465円)をPOPで食べ方を説明しながら販売していた。
スイートポテト
店内手作りのスイートポテト約320円
チーズケーキ
北海道産のチーズを使用したチーズケーキも店内加工で販売していた。北海道産の素材を使用していることを売場のPOPでも訴求する
 なお、売場のPOPやシールは日本語表記が目立つ。これはあえての取り組みのようで、ららぽーと台中の関係者によると、これが逆にユニークで、SNS等で現地の人々にウケているという。
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記事執筆者

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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