韓国文化に興味あるZ世代からの人気上昇「農心ジャパンチャパゲティ 袋」
韓国食品ブームを背景に、農心ジャパンの「チャパゲティ」が注目を集めている。昨年はTVなどでも取り上げられることが増え、配荷も進んだ。韓国で定着している4月14日のブラックデーを日本でも広げ、「チャパゲティ」の認知拡大とトライアル獲得をめざす。
もっちり太麺に濃厚ソース韓国のソウルフード
韓国で定番の即席麺として人気の韓国風ジャージャン麺「チャパゲティ」。春醤(チュンジャン)と呼ばれる黒味噌にカラメルを加えた甘い味噌を使用しているため、日本や中国のジャージャン麺に比べて強い黒色で、甘く独特な風味があるのが特徴だ。韓国版の「街中華」で定番メニューのジャージャン麺は昔から韓国人のソウルフードとして親しまれており、これを手軽に楽しめるのが1984 年に発売した「チャパゲティ」。もちもちの太麺と香ばしく濃厚で甘い焦がし味噌のようなソースが味の決め手となっている。
2020 年にはアカデミー賞を受賞した韓国映画で「チャパゲティ」が登場することから、日本でも話題となり、認知が広がった。また、昨年は人気俳優のおすすめとして紹介されるなど、TV で取り上げられることが増え、同社でもSNS を中心に露出を図ってきたことで、売上アップにつながった。とくに韓国文化に興味のあるZ 世代からの認知が高くなっている。
昨年6月には、手軽に楽しめるカップタイプの「チャパゲティカップ」を一部のコンビニエンスストアで先行販売。若年層を中心にトライアルが進んだ。
そのほか、お店で食べるような風味を再現した、プレミアムタイプの韓国風ジャージャン麺「チャーワン」や、魚介やえび、かつおなどの海鮮でだしをとった海鮮スープにコシのある太い麺を合わせた「ノグリラーメン」、「チャパゲティ」と「ノグリラーメン」をミックスした甘辛な汁なし麺の「チャパグリカップ」などをラインアップしており、いずれも昨年は好調に推移した。韓国食品がトレンドとなっていることから、韓国食品をコーナー化する小売店も増えており、「チャパゲティ」をはじめ、同社の即席麺の店頭導入も進んでいる。
4月14日はブラックデー
コト提案でファンを広げる
2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデーに続く4月14日は韓国ではブラックデーとして定着している。恋人がいない男女が4 月14 日に黒い服を着て黒い食品を食べることから始まった自虐的ブラックデーは、韓国風ジャージャン麺を食べる日に変化している。同社ではこの記念日を日本でも楽しんでもらうため、今年からプロモーションを展開する。「韓国文化に興味のある若者に新しくユニークな記念日を発信することで、〈チャパゲティ〉の認知拡大とトライアルにつなげていく。SNS で発信するほか、店頭販促物を用意しています。毎年継続して提案することで、日本でもブラックデーを知ってもらいたいです」(マーケティング部門課長の三浦善隆氏)
農心ジャパンの主力「辛ラーメン」に続き人気の「チャパゲティ」は、幅広い年齢層から支持される味わいなので、さらに認知が広がれば確実に売上拡大が図れそうだ。
また昨年はバンダイの「ガシャポン」とコラボレーションして、同社袋麺ミニチュアチャーム8 種類をカプセル自販機で発売。女性から人気で追加発売されるほどになった。同社ではさまざまな話題を提供することで、さらにファン拡大を図っていく考えだ。
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