キーワードは「タイパ」とリスク回避 あの化粧品だけが“バズり続ける”メカニズムとは

植芝 千景 (ダイヤモンド・チェーンストア 編集者)
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2022年12月8日、アイスタイル(東京都/遠藤宗社長COO)が開催する「@cosmeベストコスメアワード2022 下半期ベストコスメ」が発表された。本稿では、今回の受賞商品から見えた消費者のリアルな購買傾向についてフォーカスし、バズるコスメ商品について考えてみたい。

写真左から@コスメリサーチプランナーの西原羽衣子氏と原田彩子氏
写真左から@コスメリサーチプランナーの西原羽衣子氏と原田彩子氏。

総合大賞は発売から1年半“バズり”続けるKATE「リップモンスター」

 コスメ、化粧品、美容の総合情報サイト「@cosme(アットコスメ)」が開催する「@cosmeベストコスメアワード2022 下半期ベストコスメ」において、総合大賞を受賞したのが「花王・KATEリップモンスター」だ。

総合大賞を受賞した「花王・KATEリップモンスター」

 「マスクにつきにくい口紅」として、2021年5月の発売直後から人気に火がつき、現在でも入手困難が続く同商品。約1年半にもおよぶロングヒットが受賞につながった。

 ベストヘアケア賞を受賞したのは、2011年10月発売の「ORBISエッセンスインヘアミルク」だ。販売開始から約10年が経過した同商品の@コスメ上の平均口コミ数は、1年当たり50件弱だったが、2022年は1年間で約950件の口コミを集め、ベストヘアケア賞に輝いた。

ベストヘアケア賞を受賞した「ORBISエッセンスインヘアミルク」

 発売から長期間が経過しての異例の受賞について、@cosmeリサーチプランナーの西原羽衣子氏は、「流行が一過性でなく長く続く『バズロングセラー』という動きが起きている』と話す。

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記事執筆者

植芝 千景 / ダイヤモンド・チェーンストア 編集者

同志社大学大学院文学研究科(国文学専攻)修了。関西のグルメ雑誌の編集部に所属後、ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。日本酒、特に関西の地酒好き。趣味は、未知のものを食べること。「口に入れてから考える」ことをモットーに、日々さまざまな食べものを味わっている。

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