キリンのプラズマ乳酸菌を使用した「iMUSE(イミューズ)」社内からファンを増やすインナーブランディングとは?
キリンビバレッジの「キリン iMUSE」ブランドは日本初※となる免疫機能での機能性表示食品として、昨年11月に清涼飲料3アイテムを発売。とくに「キリン iMUSEヨーグルトテイスト」はその機能的価値に加え、甘すぎずすっきりした飲み心地で、幅広い年代に支持されている。
※2020年9月 機能性表示食品届け出情報検索を用いたキリンビバレッジ調べ

発売8週間でシリーズ計3300万本を突破
コロナ禍以降、生活者の体調管理意識がいっそう高まるなか、免疫というキーワードに大きな関心が集まっている。
「キリン iMUSE」はキリングループの35年に渉る免疫研究から生まれた独自素材である「Lactococcus lactis strain Plasma」(以下、「プラズマ乳酸菌」)を配合した飲料、食品横断による乳酸菌ブランドだ。プラズマ乳酸菌は、免疫の司令塔であるpDCを活性化し、その指示・命令により免疫細胞全体を活性化。外敵に対する防御システムがより機能することがわかっている。
2017年に誕生した「キリン iMUSE」は、これまで体調管理対策商品として展開してきたが、20年8月に同ブランドの5商品が機能性表示食品制度の「健康な人の免疫機能の維持をサポート」に関する表示で初めて消費者庁に届出受理されたことから、同年11月に機能性表示食品として改めて発売された。
キリンビバレッジから発売されたラインアップは、さわやかなレモン果汁感に少し甘みを加え、ゴクゴク飲める低カロリー設計の「キリン iMUSEレモン」、日常の水分補給やスポーツ時にもすっきり飲めるカロリーゼロ・無糖の「キリン iMUSE水」、満足感のある飲みごたえながら甘すぎないヨーグルト風味の「キリン iMUSEヨーグルトテイスト」の3種。発売から約8 週間で販売数量が合計33 00万本を突破し、2 0年の年間販売数量は前年比約2. 4 倍と大きく伸長した。なかでも「同 ヨーグルトテイスト」は、プラズマ乳酸菌との結びつきがイメージしやすく優しい甘さも好評で、トライアルを含め幅広い年代に受け入れられている。
社内からファンを増やすインナーブランディングも奏功

「キリン iMUSE」ブランドの成功の要因として、同社マーケティング部主任の遠藤楓氏は「これまで免疫への関心はあってもどんな商品を選んでよいかわからない、という生活者に対し、免疫に関するヘルスクレームをしっかりと謳える点が大きい。食品スーパーをはじめ、ドラッグストアチャネルでの取り扱いも増えており、免疫に関心の高かった層に加え、ライト層を取り込み、間口を広げるポテンシャルを持った商品となっている」と話す。
「キリン iMUSE」はテレビCMやWEB広告、免疫のメカニズムを伝える記事の出稿、交通広告、消費者キャンペーンといった各種施策に加え、インナーブランディングにも注力している。
キリンビバレッジでは全国の従業員に向け、プラズマ乳酸菌の特性や「キリン iMUSE」の商品価値を伝える勉強会をリモートで開催、延べ1200人を超える受講があった。さらに、正しい商品知識を持った営業担当者がバイヤーや店長、店舗スタッフといった得意先向けに勉強会を主催。発売当初は年に1回程度だったが、現在では毎月のように全国で勉強会が開催されており、その輪が広がっている。
今期はまとめ買いや継続利用を訴求する新商品として、6本パックを発売。キリンビバレッジでは体調管理意識が高まるなか、「キリン iMUSE」ブランドを通じ、生活者の健康維持に貢献していきたいとしている。
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