社内公募に立候補して社長に!? 「ステーキのあさくま」絶好調を支える若手社長の情熱

千葉 哲幸 (フードサービスジャーナリスト)
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45品目のサラダバーを広げていく

 そうした廣田氏の思いは、「あさくまの社長の椅子争奪戦」で会場にいた社員の心をつかんだ。2022年6月に社長に就任して以降、各店舗の店舗クリニックを詳細に行って、メニューのクオリティアップ、接客サービスの向上、駐車場や植栽などの掃除の徹底を推進していった。

 これらの改善の中で、最も特徴がはっきりしている試みは「ステーキのあさくま」が強みとする魅力的なサラダバーをさらに充実させることだ。これまでサラダバーで選べる野菜の品目数は、店長裁量で15~20ほどだったが、これを45品目に増やした店を拡大中だという。
「私としては『あさくまのサラダバーはこうだ!』と言えるようにしたいという思いがありました。この取り組みによって、お客さまはどの店にいっても安心してご利用いただけるようになります」(廣田氏)

45品目をラインアップしたサラダバーの全景、入れ物を小型化して種類を豊富にしている

 廣田氏は続ける。「あさくまに来ていただいているお客さまに『あさくまって、こんなにすごかったっけ』とびっくりしてもらいたい。そして、私があさくまの社長になりたいと思うようになった一番のきっかけである『泣かせるあさくま』をしっかりと追求していきたいです」

 廣田氏はまだ30代。その若い感性と、感動的な飲食業を盛り上げていきたいという思いは、これからより充実したものとなっていくことであろう。

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記事執筆者

千葉 哲幸 / フードサービスジャーナリスト
柴田書店『月刊食堂』編集長、商業界『飲食店経営』編集長を歴任するなど、フードサービス業界記者歴ほぼ40年。業界の歴史を語り、最新の動向を探求する。著書に『外食入門』(日本食糧新聞社、2017年発行)。

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