米マイクロソフト1─3月期は増収増益、コロナでクラウドなど好調

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米マイクロソフトが29日に発表した第3・四半期(3月31日まで)決算は増収増益となり、売上高は予想を上回った。ロサンゼルスで2018年10月撮影(2020年 ロイター/MIKE BLAKE)

[29日 ロイター] – 米マイクロソフトが29日に発表した第3・四半期(3月31日まで)決算は増収増益となり、売上高は予想を上回った。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、外出が制限される中、クラウドサービス「アジュール」や職場向け協業アプリ「チームズ」の需要が増加したほか、家庭用ゲーム機「Xbox」の利用が拡大した。

今年に入り12%超値上がりしている同社株は、引け後の時間外取引で約5%上昇した。

マイクロソフトは、新型コロナ感染症の流行でテレワークや学習環境をサポートする必要性が高まり、パソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」の需要も増加したとした上で、中国でのサプライチェーン制約による影響でその効果は幾分相殺されたと指摘。サプライチェーンの制約は第3・四半期終盤に改善したという。

同社はまた、サプライチェーンの制約によってアジュールのデータセンター設置に向けた支出の一部が後ずれしたと明らかにした。

アジュールの需要も全体の売上高に寄与したが、同クラウドサービスの売上高伸び率は59%と、前四半期の62%から減速した。

アジュールとソフトウエア「オフィス」のクラウド版を含めた商用クラウド事業の売上高は39%増の133億ドルとなった。同事業の粗利益率は67%で前年の63%から上昇した。

設備投資額は39億ドルで前年の34億ドルから増加したが、前期の45億ドルを下回った。

新型ウイルス感染拡大で企業のテレワークが増えたことで、チームズを利用したビデオ通話は3月に1000%増加。チームズのユーザー数は同月、4400万人に達した。

アジュールを含めたインテリジェント・クラウド部門の売上高は27%増の122億8000万ドルで、リフィニティブがまとめたアナリスト予想の118億7000万ドルを上回った。

全体の売上高は15%増の350億2000万ドルと、リフィニティブがまとめた予想の336億6000万ドルを上回った。

純利益は107億5000万ドル(1株当たり1.40ドル)と、前年同期の88億1000万ドル(同1.14ドル)から増加した。

第4・四半期については、ビジネスに特化したSNS「リンクトイン」や、一部の中小企業向けソフトの販売低迷が予想されるとし、部門ごとの見通しはアナリスト要素を下回った。

サティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)は投資家向け電話会議で、マイクロソフトも世界的な景気低迷の影響を免れることはできないとの見方を示した。

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