綿半ホームエイドの都市型スーパーセンター、権堂店の新たなMDとは
綿半ホールディングス(東京都/野原勇社長)傘下で、関東甲信を中心にホームセンター(HC)やスーパーセンター(SuC)などを展開する綿半ホームエイド(長野県/牧島禎彦社長)は2022年9月30日、長野県長野市に「綿半スーパーセンター権堂店」(以下、権堂店)をオープンした。ボーダレスな競争が熾烈さを極めるなか、市街地という新たな立地でSuCの価値を再考、追求した戦略的店舗となっている。その全貌をレポートする。
初の都市型立地で新たなMDに挑戦
官公庁やオフィスビル、飲食店などがひしめく長野県内随一の繁華街・権堂町。同地で長年営業していた「イトーヨーカドー長野店」が2020年6月に閉店、その跡地に権堂店は出店した。
地下1階、地上2階の3フロアで構成され、地下1階が食品売場、地上1階が雑貨、日用品、医薬品などの非食品売場とカフェ、同2階に100円ショップ「ダイソー」、子供向け英会話教室(いずれも綿半ホームエイドがフランチャイズ展開するテナント)、アパレル・インテリアショップ(グループ会社運営)などが入る。売場面積は3フロア合計で約1600坪となっている。
イトーヨーカドーの撤退により、日々の買物先を失った地元住民は少なくない。それだけに、権堂店開業は地域にとっては待望の出来事となった。その一方で綿半ホームエイドにとっては、チャレンジングな出店でもあった。というのも、SuCやホームセンター(HC)を主力業態とする同社にとって、こうした市街地中心部への出店は初めてのことだったからだ。権堂店シニアストアーマネージャーの望月崇史氏も、「これまで出店してきた郊外立地の店舗とは商圏特性がまったく異なる。試行錯誤しながら売場をつくり上げた」と振り返る。
打ち出したコンセプトは、「心も体もペットも元気になれる話題の店」。生鮮をはじめとする食品、美や健康を支える医薬品・化粧品、生活に彩りや楽しさを与えるインテリア、雑貨、グリーン・園芸用品など、あらゆるカテゴリーを展開。そして、ただ“網羅”するのではなく、各カテゴリーでお客のニーズに応えた商品を提案するというのが、権堂店がめざすところだ。
鮮魚を差別化部門に 広域からの集客図る
まずは
DCS Report の新着記事
-
2024/12/04
デジタルで進化するポップアップストア -
2024/12/04
ヤオコー、バロー、サミットで明暗 3月期主要SM24年度上期決算 -
2024/11/16
ファストリが3兆円突破!24年8月期決算で語られた今後の成長戦略 -
2024/11/16
ライフ、自然派PB ビオラルの売上を、30 年度に現在の4 倍にする戦略とは -
2024/11/15
TTGによる無人店舗が200店舗突破!導入加速する3つの理由とは -
2024/11/15
標準店の1/4!ホールフーズ、都市型小型店の全貌
この連載の一覧はこちら [254記事]
綿半ホールディングスの記事ランキング
関連記事ランキング
- 2024-11-08怒濤の出店で1兆円が見えたロピア!大きな進化と懸念される副作用とは
- 2024-12-04ヤオコー、バロー、サミットで明暗 3月期主要SM24年度上期決算
- 2024-11-07「Foods Park」の17店舗目はイオンの跡地に居抜きで出店!
- 2024-11-18レシートは語る第15回 まもなく関西進出のオーケー、データでわかる競争力と成功のカギ
- 2024-11-12価格訴求から価値提案にシフト?「岡崎エルエルタウン店」で見られたロピアの進化
- 2024-11-08専門家がヤオコー久喜吉羽店を徹底分析!斬新な鮮魚改革と意外な課題とは
- 2024-11-18既存店の数字が良い企業は実践!競合スーパーが進出しても影響を受けない方法
- 2024-11-08店舗網とM&Aの歴史が丸わかり!最新ロピア勢力図MAP!
- 2024-11-20子育て世代をターゲットにするヤオコー川口SKIPシティ店の最新MDを徹底解説
- 2024-11-13繁盛店は80億円!ロピア、強烈な販売力支える「100%現場主義」の正体とは
関連キーワードの記事を探す
売上8 兆円、米国最大のリージョナルスーパー、パブリックスの強さの秘密
PB、ハイパーローカル……米国リージョナルスーパー勝利の5大戦略
視察に役立つ!ウェグマンズ、H-E-B、パブリックス勢力図MAP&解説
カインズ業界初の商品発表会、商品開発に「社内アンバサダー」を新たに起用
ジョイフル本田とハンズマンの24年6月期決算分析 ともに増収営業減益、中期経営計画を見直し