単なる地域密着はもはや専売特許ではない! ローカルスーパーにしかない強みを徹底解説!

解説:鈴木哲男
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ローカルスーパー大

スーパーマーケット(SM)業界では、大手より厳しい事業環境に晒されながらも、徹底した地域密着で消費者に支持されているローカルSMが少なくない。その強さの秘密は何なのか。イトーヨーカ堂(東京都/三枝富博社長)に約20年勤め、その後は国内外、都心部・地方問わず多くの企業(総合スーパー〈GMS〉、SM、生協など)のコンサルティングを手掛ける鈴木哲男氏が解説する。

地域密着はもはや当たり前

 新型コロナウイルスの感染拡大による特需で、前代未聞の売上や利益を得ているSM各社。コロナ禍1年目の2020年度では、過去最高業績を記録した企業も少なくないでしょう。しかし、コロナ禍2年目の今年はどうでしょうか。昨年度の反動減から、戦々恐々としているSMも多いと思います。また、高齢化や人口減少に伴う消費需要の減少や人手不足、物流費の高騰など、SM業界を取り巻く課題は解決されたわけではありません。さらに、コンビニエンスストアや食品強化の姿勢を強くしているドラッグストア、コロナ禍で急激にニーズが伸びているECなど、業態の垣根を越えた競争も激しさを増しています。

買物をする人
最近ではSMの商品政策(MD)において地域密着の重要性を指摘するメディアも多く、そうしたなか地域密着を徹底するローカルSMにスポットが当たっている。 i-stock/Hakase_

 そしてこのような状況は、地方で事業を展開するローカルSMにとってはより深刻です。1~2人の少人数世帯の比率が50%を超えているエリアも多いほか、東京都をはじめとする都市部のように外部から流入する人はおらず、今後の人口増加も期待できません。

 しかし、大手チェーンよりも事業規模が小さく、事業環境もより深刻ながら、地域住民から絶大な支持を集めているローカルSMは少なくありません。最近では

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