商品政策は“地方分権” 1都8県の中小スーパーが集結したさえきセルバHDの戦略とは
地方の中小食品スーパー(SM)のM&A(合併・買収)を通して事業規模を拡大させてきたさえきセルバホールディングス(東京都/佐伯行彦社長:以下、さえきセルバHD)。商品政策(MD)では本部ではなく各地域の事業会社が中心となり、地産地消を推し進めているほか、健康的な食生活を提案する売場づくりにも長年取り組んでいる。
さえきセルバHDの強さのポイント
- M&AによるローカルSMの事業再生
- 事業会社間の地域産品の交流
- 売場でのきめ細やかな健康提案
M&AでローカルSMの再生に取り組む
さえきセルバHDは、1979年に東京都国立市で創業した青果店「国立市石田フレッシュショップさえき」を母体とし、首都圏と山陰の1都8県で地域密着型のSM59店舗を展開する食品小売グループだ。

同社は、各地域に根ざした中小のローカルSMを傘下に収め、その事業再生に取り組みながら成長し続けてきた。2000年に百貨店などを運営する岡島(山梨県/雨宮潔社長)からSM事業を継承し、04年には島根県でSMを運営するたんぼ原徳(現・フーズマーケットホック)を子会社化。13年に山梨県を拠点とするSMのセルバと経営統合した後、20年11月には神奈川県のマルダイとまるきを子会社化した。現在は、東京都・埼玉県・千葉県・茨城県でSM「さえき」「ハピネ」「マルヘイ」を運営する東京さえき(東京都/半田宗晴社長)、山梨県と静岡県でSM「おかじま」「セルバ」を展開する山梨さえき(山梨県/桑原孝正社長)、島根県と鳥取県でSM「フーズマーケットホック」を運営するフーズマーケットホック(島根県/長谷川徹社長)、東京都・神奈川県で「マルダイ」を展開する京浜さえき(神奈川県/中島宏人社長)の4つの事業会社を擁する。さえきセルバHD傘下のSM
ローカルスーパー大進化! の新着記事
-
2021/11/12
プロセスセンターを活用した小商圏店舗で稼ぐ!遠鉄ストアの勝ち残り戦略とは -
2021/11/12
1000億円めざす!隠れたM&A巧者、マルミヤストアの戦略とは -
2021/11/12
福岡県民熱愛の「にしてつストア」「レガネット」展開の西鉄ストア、独自の商品戦略とは -
2021/11/12
単なる地域密着はもはや専売特許ではない! ローカルスーパーにしかない強みを徹底解説! -
2021/11/11
徹底した健康志向PBと超高密度出店で商圏を守り抜く、大阪のスーパー、サンプラザとは -
2021/11/11
ヤオコーと資本提携のローカルスーパー、せんどうの魅力と強さとは?
この特集の一覧はこちら [16記事]

さえきセルバの記事ランキング
関連記事ランキング
- 2019-09-06“長野最強”のスーパー「ツルヤ」関東進出の衝撃!
- 2020-01-17八ヶ岳山麓の小さなスーパーに全国からお客が殺到する理由
- 2021-11-08地域で話題!ローカルスーパーが14社登場、“大手にはできない”強さの秘密とは?
- 2025-05-08なぜ万代は激戦下でもブレないのか? キーパーソンが示す「正しい商売」の重要性
- 2023-02-02100年企業!ヤマナカ中野義久社長が語る「永続の秘訣と新たな戦略」
- 2025-04-19原信の最新店「阿賀野店」の売場づくりとMDを徹底レポ―ト!
- 2019-06-20「食べづらいサンドイッチ」を食べてわかった! スーパーの総菜にあと1つだけ足りないこと
- 2021-11-12バローHD、大阪の八百鮮とヤマタを子会社化、2社で13店舗
- 2022-01-2615年前から黒字化のすごいネットスーパー!スーパーサンシの高収益宅配モデルを徹底解説
- 2023-09-16オータニ、川野泉新社長が本気でめざす「日本一のローカル SM」、その戦略とは