プロセスセンターを活用した小商圏店舗で稼ぐ!遠鉄ストアの勝ち残り戦略とは

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ローカルスーパー大

静岡県浜松市に本部を置き、静岡県西部と愛知県東部で食品スーパー(SM)33店舗を展開する遠鉄ストア(宮田洋社長)。事業エリアは製造業が盛んな地域で、地方部とはいえ決して小さくないマーケットボリュームを有する。それゆえ有力小売チェーンがしのぎを削る厳しい環境下にあるが、遠鉄ストアはビジネスの幅を積極的に広げながら、“地域に愛されるチェーン”として競争を勝ち抜こうとしている。

遠鉄ストアの強さのポイント

  1. 小商圏型の小型店舗「スマートストア」
  2. 品質担保・業務効率化・出店拡大につなげるPC活用
  3. 地元メーカーと共同開発する独自商品の数々

300坪前後の「スマートストア」に注力

 「浜松」駅からクルマで10分ほど走った住宅街に店を構える「遠鉄ストア西伝寺店」。今年4月に他社の小型SM跡地に居抜き出店した店舗だ。一見したところ、地域に根差した小ぶりのSM店舗といった印象だが、実は遠鉄ストアが推し進める成長戦略の数々を体現する重要な店舗である。売場面積は249坪。400坪タイプを標準フォーマットとする遠鉄ストアの中で最も小さい。取り扱いアイテム数はおよそ6300で、標準店と比較して3000アイテムほど少ない。

遠鉄ストア西伝寺店
遠鉄ストアは小商圏型の「スマートストア」を成長戦略の要の1つとしている。写真はなかでも最小規模の西伝寺店

 同社は同店を含む300坪前後の小型店舗を「スマートストア」と呼称し、戦略的フォーマットとして位置づけている。「土地の問題もあり、400坪タイプでの出店は年々難しくなっている。そうしたなかで、“狭小商圏で稼げる店づくり”が非常に重要なテーマになってくる」と宮田社長は言う。

 ただ、小型店を新たな戦略として打ち出

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記事執筆者

ダイヤモンド・チェーンストア編集部 / 株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア

ダイヤモンド・チェーンストア編集部は、業界をリードする提案型編集方針を掲げ、小売業の未来を読者と共に創造します。私たちは単なるニュース伝達に留まらず、革新的なビジネスモデルやトレンドを積極的に取り上げ、業界全体に先駆けて解説することを使命としています。毎号、経営のトップランナーへの深掘りインタビューを通じて、その思考や戦略を読者に紹介します。新しくオープンする店舗やリニューアルされた店舗の最新情報を、速報性と詳細な分析で提供し、読者が他では得られない洞察を手に入れられるよう努めています。私たちの鋭い市場分析と、現場の細部にわたる観察を通じて、注目すべき店舗運営の秘訣を明らかにします。

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