連載 スーパーマーケットの2020 #6 ヤオコー

2020/09/14 05:45
森田俊一(流通ジャーナリスト)

埼玉県を地盤に、東京・神奈川・千葉・茨城・群馬・栃木と関東の広域で勢力を拡大中のヤオコー(川野澄人社長)。同社の業績は好調そのもので、2020年3月期で31期連続の増収・増益を果たし、コロナ禍にあっても足元業績は絶好調をキープしている。埼玉県発祥のローカルスーパーはなぜこれほどまでの成長を遂げることができたのか。

ヤオコー東久留米滝山店の外観

業績はまさに「絶好調」

 30年前、ヤオコーは売上高300億円に満たない埼玉県のローカルチェーンだった。そこから大きなM&A(合併・買収)もほとんどなく、着々と商勢圏を広げ、今や1都6県で事業展開するリージョナルチェーンへと成長している。2020年3月期(連結)の売上高は4604億円。営業利益は198億円と、200億円の大台を射程圏内に捉えている。

 コロナ禍の現在、食品スーパー各社の既存店売上高は軒並み伸張しているが、ヤオコーの伸び率は驚異的と言っていい。新型コロナウイルスの感染拡大が始まった、20年2月の既存店売上高は対前年同月比11.0%増。そこから現在に至るまで2ケタの伸び率をキープしており、8月も対前年同期比14.0%増で着地している。非常事態下で強さを見せつけた格好だ。

 20年3月期の決算資料によると、同社がKPIとする既存店1km商圏での来店率は57.9%と前期から1.9ポイント(pt)増加。月間来店回数は6.8回(同0.2pt増)となっており、個店の支持率が着実に上昇していることがみてとれる。

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