好調ファミリーマート、来店動機をつくる「5つのキーワード」とは

聞き手:大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
構成:太田 美和子
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昨今のファミリーマート(東京都/細見研介社長)の数々のヒット商品、既存店好調の立役者と言えるのが、日本を代表するマーケターで2020年10年に同社CMOに就任した足立光氏だ。具体的にどのような方針のもと施策を実施し、今期はいかなる手を打つのか話を聞いた。

「新しい定番商品」をもっと生み出す

──2022年2月期の既存店日商伸長率は103.3%と好調でした。この結果をどう分析しますか。

ファミリーマート チーフ・マーケティング・オフィサー(CMO)足立 光
足立 光(あだち・ひかる) ●一橋大学商学部卒業後、プロクター・アンド・ギャンブル・ファー・イースト・インクに入社。コンサルティング会社を経て、シュワルツコフ・ヘンケルで代表取締役社長および会長を歴任。その後、ワールド執行役員国際事業本部長、日本マクドナルド上級執行役員チーフ・マーケティング・オフィサー、ナイアンティックのシニア・ディレクタープロダクト・マーケティング等を経て、2020年10月ファミリーマートエグゼクティブ・ディレクターCMOに就任。21年3月より現職

足立 ファミリーマートに参画後、まず行ったのは「お客さまにどう思っていただきたいか」つまりは「お客さまに何を訴求していくのか」の方向性をしっかり決めることでした。そして設定したキーワードが①もっと美味しく、②たのしいおトク、③「あなた」のうれしい、④食の安全・安心、地球にもやさしい、⑤わくわく働けるお店の5つです。

 これに沿った施策を、21年9月に創立40周年を迎えることに因んで「40のいいこと!?」と名付けました。実際には40と限定せず、100以上の施策を実行しました。次々と施策を打ち出したことに加えて、それを話題になりそうな方法で発信したことで、ファミリーマートおよびその施策がお客さまの目に触れる機会が大幅に増えました。

 しかし、いくら話題になっても、それがいい商品であり、売場に並んでいなければ意味がありません。ファミリーマートには元々、数々の素晴らしい商品があります。それを、商品・マーケティング・営業の3つの部署が常に連動し、商品をしっかり店頭に並べて訴求できる体制が構築できたことが、よい結果につながった最大の要因だと思っています。

──実施された「40のいいこと!?」のうち、とくに成功した施策を教えてください。

足立 「 ファミチキ越えの問題児!?」として発売した「クリスピーチキン」(税込160円)は、5つの方向性のうちの「もっと美味しく」の最初の施策です。代表的定番商品である「ファミチキ」に並ぶ新たな商品としてすっかり定着しました。

 「クリスピーチキン」同様に、「SPAM®むすび」や、スイーツの「バタービスケットサンド」「ふわふわケーキオムレット」など、CVSでよく購入される商品カテゴリーにおいて、昨年は数々の「新たな定番商品」を創出できました。今後もその数をもっと増やしていきたいと考えています。

──新しい定番商品を開発すると同時に、既存の定番商品の見直しも行いました。

足立 

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聞き手

大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。

最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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