2019/02/20

[特別企画]ホームセンターバイヤーが選ぶ「年間ヒット商品2019」 新規機能性、ブランド力、価格が3大要因

ダイヤモンドホームセンター誌では毎年、ホームセンター(HC)の店頭で業績貢献度の高かった新商品についてHCの商品部にアンケートを実施し、その中で最もポイントの高かった商品を表彰している。15回目を迎えた受賞商品を発表する。

売場貢献度は「売上高」が6割以上

DHC年間ヒット商品2019
グラフ1●業績への貢献度 指標別回答比率(全部門の平均)(単位%)

 全部門のアンケート結果を合計した、業績への貢献度の内容がグラフ1である。

 

 2019年の結果は、前年と大きな変化はなかったが、「売上高」「販売数量」「利益率」の3項目で、回答率が前年を上回った。

 

 「売上高」は前年から1.9ポイント(pt)上げて、65.1%となり、2年続けて6割を超えた。販売数量は5.7pt上げて47.3%となった。利益額は0.5pt下げて21.3%だが、前年に引き続き20%以上となっている。利益率の回答率は0.2ptアップして11.2%となり、同項目も2年続けて10%以上の回答率となった。

貢献要因の順位「ブランド力」がトップに上がる

DHC年間ヒット商品2019
グラフ2●業績に貢献した要因 項目別回答比率(全部門の平均)(単位%)

 次に、具体的に業績に貢献した要因を表したのがグラフ2である。

 

 業績に貢献した要因のうち、「ブランド力」「価格(値ごろ感)」「新規機能性」の3項目の回答率が高いのは変わらないが、その順位ががらりと変わった。

 

 最も回答率が高かったのは「ブランド力」だ。一昨年は2番目、昨年は3番目だったが、昨年からじつに14.5ptもアップして、業績に貢献した要因として最も回答率が高かった。実際、今年受賞した商品を見ると、各カテゴリー内においてトップシェアを持つメーカーから発売されている商品であり、また既存ブランドのシリーズのもとで発売された商品となっている。消費者にとってブランド力が購買動機につながることが、明らかとなる結果となっている。

 

 今年の2番目は「価格」だ。順番は昨年と変わらないが、回答率は5.8ptアップしている。

 

 そしてこれまで常に回答率がいちばん高かった「新規機能性」は、回答率が4.2pt下がって36.5%となり3位となった。同一ブランドのもとで発売されていれば、新規機能性よりもブランド力のほうが購買動機につながるという消費行動の結果と考えられる。

 

 今回のアンケート結果でもう1つ注目されるのが「売場提案力(販促強化商品)」である。一昨年は14.4%、昨年は20.3%となり、今年はさらに4.4ptアップして24.7%となった。この数値は上位3項目と肩を並べるまでの回答率となっていると言ってもよいだろう。今年受賞した商品の中には、専門店と同じような売場提案をすることで、新規顧客層を獲得したり、売場サインやPOPを充実させたり、サンプルを設置したりなど、売場販促を積極的に仕掛ける事例が目立つ。今後はメーカーの提案力もヒット商品の要因としてより重視されていくと考えられる。今後、この売場提案力がどのように推移していくのかを注目していきたい。

 

 「デザインなどの斬新さ」は昨年から2.4ptを下げて18.7%に「メーカーの広告力」は昨年と同率の9.9%だった。

マキタの2商品が売上高で貢献

 業績への貢献度の内容の指標で、回答の多かった部門(中分類)のトップ5が表1である(有効回答数が10社以上を対象)。「販売数量」のトップは芳香剤で、小林製薬の「Sawaday クルマ専用パルファム」が選ばれた。キャットフードでは、いなばペットフードの「CIAOちゅ~る」、薬剤では住友化学園芸の「アリアトール粉剤」が受賞している。

 

DHC年間ヒット商品2019
表1●業績への貢献内容別の部門トップ5

 

 「売上高」では、安全靴が90%と高い回答率となった。同部門からはアシックスジャパンの「ウィンジョブCP201」が受賞。園芸・農業機器部門からマキタの「充電式草刈機」が、パワーツールから同じマキタの「充電式インパクトドライバMTD001DSX」が受賞した。

 

 「利益額」では、電気・照明がトップで、「利益率」でも同部門が2番目になった。同部門からはアイリスオーヤマの「LEDシーリングライト」が受賞。「利益率」のトップ、オイル・ケミカルからは呉工業の「フォーミング ウルトラ クリーナー」が受賞している。ペット用品が「利益額」と「利益率」で上位にランクインしているが、同部門からはユニ・チャームの「デオトイレ快適ワイド」が受賞している。「利益率」の3番目に挙がった熱中症対策からは白元アースの「アイスノン」が受賞した。

ブランド力の上位5部門から受賞商品続く

 業績に貢献した要因の各項目で回答率の多かった部門のトップ5が表2である(有効回答数が10社以上を対象)。

 

DHC年間ヒット商品2019
表2●業績に貢献した要因に挙げられた部門別トップ5

 

 「ブランド力」では、上位5部門から受賞商品が挙がった。回答率のトップはオイル・ケミカルが100%と、回答したHC全社がブランド力を挙げた。同部門からは呉工業の「フォーミング ウルトラ クリーナー」が受賞している。芳香剤では小林製薬の「Sawaday クルマ専用パルファム」、パワーツールからはマキタの「充電式インパクトドライバMTD001DSX」、ドッグフードからはドギーマンハヤシの「紗 博多地どり」、キャットフードからはいなばペットフードの「CIAOちゅ~る」が受賞している。

 

 「価格」では、調理家電が70%強とトップの回答率だった。同部門からは象印マホービンの「圧力IH炊飯ジャー“炎舞炊き”」が受賞した。同項目でもオイル・ケミカルが4番目に、5番目にアイリスオーヤマの「LEDシーリングライト」が受賞した電気・照明がランクインしている。

 

 「新規機能性」では、接着剤・補修剤・テープがトップだった。2番目に回答率が多かったペット用品からは、ユニ・チャームの「デオトイレ快適ワイド」が受賞。4番目の園芸・農業機器からはマキタの「充電式草刈機」が受賞している。年々、回答率を上げている「売場提案力」では、生活家電、肥料、調理家電、ペット用品、薬剤が上位5部門として挙がっている。

 

 「デザインなどの斬新さ」では、芳香剤と作業衣料がトップの回答率となったが、作業衣料からはコーコス信岡の「GLADIATOR®G︱CARGOシリーズ」が受賞した。5番目に挙がった洗車・ワックスからはソフト99コーポレーションの「窓フク ピカジェル」が受賞している。

 

 「メーカーの広告力」のトップは調理家電とトイレタリー用品だったが、トイレタリー用品からはプロクター・アンド・ギャンブル・ジャパンの「アリエール イオンパワージェル」が受賞している。

<表彰商品一覧>

年間ヒット商品2019<表彰商品一覧>

選定方法
●全国約100社のホームセンターにアンケートを発送。アンケートは、「DIY用品」「ガーデニング」「カー用品」「ペット」「リフォーム・住宅設備機器」「エクステリア」「インテリア」「家電・照明」「文具・家庭用品」「資材」「プロユース」の11部門をさらに58の中分類カテゴリーまで設定。2017年夏~18年夏に発売された新製品を対象とし、「最も貢献した商品」について仕入担当者が回答。回答方式は記名式(一部季節性のある商品はそれ以前の発売日の商品、ブランドとしては既存商品だが、リニューアルやラインアップした商品も受賞対象)。上記回答に有識者およびダイヤモンドホームセンター編集部による投票の合計から各カテゴリーの中から最も回答が多かった商品を「ホームセンターバイヤーが選ぶ年間ヒット商品2019」として、上記16商品を選定した。有効回答企業は下記の26社(会社名五十音順)。
アヤハディオ、いない、カインズ、カンセキ、きたやま、佐久本工機、さとう、サンデー、島屋、ジョイフル本田、スーパーバリュー、テーオーリテイリング、DCMカーマ、ナフコ、西村ジョイ、ひらせいホームセンター、ホームジョイ、ホームセンターサンコー、ホームセンターみつわ、ホームセンターヤスサキ、本田、マキバ、祐徳自動車、ユーホー、ユニリビング、LIXILビバ

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