沖縄行ったら一度は見たい、PBもお土産に!県内最大「サンエー浦添西海岸PARCO CITY」の食品売場

松尾 友幸 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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沖縄県で直営の食品スーパー(SM)や総合スーパー(GMS)のほか、フランチャイズ(FC)としてコンビニエンスストアやドラッグストア、外食チェーンや家電量販店の運営も行うサンエー(上地哲誠社長)。そんな同社が20202月期に事業計画の中心に据えたのが、196月にオープンした「サンエー浦添西海岸PARCO CITY」(沖縄県浦添市:以下、サンエーパルコシティ)だ。本記事では、サンエーが館内で展開する食品売場を中心に解説する。
※文中の価格は本体価格で2019年11月28日取材時のもの

サンエー浦添西海岸PARCO CITY
サンエー浦添西海岸PARCO CITY

地元住民と観光客の両方を集客するテナント構成

 サンエーパルコシティがオープンしたのは19627日。那覇空港からクルマで15分ほど離れた海沿いの好立地に開業した。百貨店大手のJ. フロント リテイリング(東京都/山本良一社長)傘下でファッションビルを運営するパルコ(東京都/牧山浩三社長)とサンエーの合弁会社であるサンエーパルコ(沖縄県/上地文勝社長)が運営している。地上6階建てで、店舗部分は13階。店舗面積は約6万㎡で県内の商業施設としては最大規模を誇る。

 サンエーパルコシティでは、館全体で地元住民、日本人観光客、外国人観光客のすべてを取り込むべく、普段使いからハレの日まで多様なニーズに応えるテナント構成となっている。できるだけ広域から地元住民の集客を図るため、全250店舗中94店舗が沖縄初出店のテナントとなっているほか、VR体験施設や「4DX」「IMAX」「SCREEN X」などの最新設備を導入した映画館などのエンターテインメント施設にも力を入れている。また、国内外の観光客に対しては、沖縄や日本各地のグルメが楽しめる飲食店や伝統工芸品を購入できるショップなど、沖縄らしさ・日本らしさが感じられる数多くの店舗を誘致した。

成城石井コーナーをサンエー最大規模で展開

 このように、館全体で「全方位型」の施策を講じるなか、1階にあるサンエー直営の食品売場はどのような売場づくりを行っているのか。まず特筆すべきはその大きさだ。サンエーパルコシティの食品売場の売場面積は約1000坪で、食品売場単体ではサンエー全店で最大規模の広さとなっている。

 商品政策(MD)としては、サンエーの既存店とは一線を画したワンランク上の商品の品揃えの強化に注力している。

 前述したように、サンエーパルコシティは地元住民や国内外の観光客を集客するため、幅広いニーズに対応した商業施設となっている。そのため、食品売場でも既存店で取り扱っている普段使いの商品だけでなく、ワインやウイスキーなどの酒類を中心にちょっとした贅沢を楽しむための商品や、観光客を対象とした土産商品などの品揃えを強化している。

 また特徴的な売場として、出入口そばで、成城石井(神奈川県/原昭彦社長)の商品を集積したコーナーを設けた。サンエーは成城石井の親会社であるローソン(東京都/竹増貞信社長)のFC運営を手掛けていることもあり、16年から成城石井の商品の販売を開始した。現在ではサンエーと沖縄県内で展開するローソンの全店で導入しているが、サンエーパルコシティの食品売場ではそれらのなかでも約30坪という広さを確保。約800SKUを取り扱い、ワインやチーズ、ハム、ゼリーなどのほか、菓子や紅茶では成城石井のプライベートブランド(PB)も品揃えしている。

約30坪で展開する成城石井のコーナー
約30坪で展開する成城石井のコーナー

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記事執筆者

松尾 友幸 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1992年1月、福岡県久留米市生まれ。翻訳会社勤務を経て、2019年4月、株式会社ダイヤモンド・リテイルメディア入社。流通・小売の専門誌「ダイヤモンド・チェーンストア」編集部に所属。主に食品スーパーや総合スーパー、ディスカウントストアなど食品小売業の記者・編集者として記事の執筆・編集に携わる。趣味は旅行で、コロナ前は国内外問わずさまざまな場所を訪れている。学生時代はイタリア・トリノに約1年間留学していた。最近は体重の増加が気になっているが、運動する気にはなかなかなれない。

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