売上・利益ともに絶好調のアクシアルが仕掛ける、24年の商品政策とは
アクシアルリテイリング(新潟県/原和彦社長:以下、アクシアル)傘下の食品スーパー(SM)、原信とナルス(いずれも新潟県/丸山三行社長)は、売上・利益率ともに好調だ。EDLP(エブリデー・ロープライス)政策を推進して価格訴求をするとともに、高付加価値商品の開発を進め、消費者の購買意欲の促進を図ったことが奏功した。
23年度上期も好調!営業利益は19.1%増
新型コロナウイルスの5類移行に加え、エネルギー価格の高騰や原材料費の値上げによる単価上昇により各SMの売上は好調に推移している。そうしたなかでとくに好調の波に乗っているのがアクシアルだ。 2024年3月期第2四半期の売上高は対前年同期比5.5%増、営業利益は同19.1%増と大幅に伸長した。また、既存店売上高は同5%増、客数が同1.8%、客単価が同3.1%伸長している。


原信ナルスオペレーションサービス(新潟県/丸山三行社長)の常務取締役・執行役員・商品本部長の中川学氏は「近年の物価高騰によって消費者の実質可処分所得が目減りしている。そこで原信・ナルスでは、今期はお客さまに値ごろ感を感じてもらえるように価格対策を強化しながら、購買意欲を促進するような新たな商品の開発を進めた」と話す。
原信・ナルスが価格対策として強力に推進しているのはEDLPだ。同社はこれまでもEDLPには取り組んできたが、チラシ特売や曜日販促による集客に軸足を置いていた。しかし、原価高騰によってこれまでと同等の価格の打ち出しが難しくなったこと、また共働き世帯の増加などによって「特定の日に来店することが難しい」というお客の不満の声が増えたため、EDLPに舵を切ったかたちだ。
EDLP政策としてまず取り組んだのは、購買頻度の高い商品・最寄り品の価格政策だ。オリジナル商品の「とっとこたまご」のほか、プライベートブランド(PB)の「牧場のあじわい牛乳」や「まろやかヨーグルトプレーン」などの商品については、原価の上昇を売価に反映させずに、値ごろ感のある価格に抑えた。こうすることでお客に「原信・ナルスの商品は安い」というイメージを醸成するねらいだ。

しかし、この戦略をとることによって
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