MZ世代の取り込みを強化 50周年を迎えるイオン「トップバリュ」がめざす方向性

松岡 瑛理
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MZ世代をターゲットとする
シリーズ展開を継続

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2月21日から販売が始まったのが「ガッツリ飯×ガッツリ飯」シリーズ。商品はいずれも400~420g、男子学生も満足できるボリュームだ
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3月19日に発売された「トキメクおやつ部」シリーズ。ポップなイラストと色彩に、発表会会場でも「かわいい!」の声があがった

 23年度にはすでにMZ世代をターゲットとした複数のシリーズ展開を始めており、いずれも好評を得ている。うち1つがおつまみに限らないナッツの可能性を追求する「Nuts & Joy」シリーズだ。ナッツ&DF(ドライフルーツ)カテゴリーにおけるMZ世代の客数昨対比はイオンリテール(千葉県千葉市)が113.6%、まいばすけっと(千葉県千葉市)が109.4%と伸長した。

 飲料では、ノンアルコールでありながら、スパイスや果実を混ぜ合わせることで複雑な味わいと香りを表現する「クラフテル」シリーズが人気を呼んだ。MZ世代の客数昨対比はイオンリテールが同104.0%、まいばすけっとが同262.7%で、まいばすけっとについては2倍以上の伸びとなった。

 24年度も、MZ世代をターゲットとした新シリーズや商品の投下を続けていく。
 2月21日から販売を始めたのが、冷凍食品「トップバリュベストプライス ガッツリ飯×ガッツリ飯」シリーズだ。以前から「冷凍食品でボリューム感のある食品が食べたい」という声は寄せられていたといい、手軽に食べられるだけでなくメインディッシュにもなる付加価値型の商品をめざし開発された。

 「バターチキンカレー×牛丼」(税抜498円)や、「中華丼×麻婆丼」(同498円)、「炒飯風ごはん&汁なし担々麺 から揚げのせ」(同498円)など、手軽でもボリュームがあり、学生でも満足できるメニュー同士をワンプレートにまとめている。

 3月19日に発売した「トキメクおやつ部」シリーズは、「がんばる自分に寄り添うおやつ」がコンセプト。
 トップバリュが10~30代前半に実施したアンケートやグループインタビューでは、おやつには空腹解消だけではなく、ストレス解消やリラックスなどの側面があるという回答が見られた。

 そのような傾向を踏まえ、勉強や家事のストレス解消を目的とする「ムードフード」、栄養を補給する「チャージ」、カロリーを抑えお菓子を食べる罪悪感を減らす「ギルトフリー」などのテーマを設け、「癒しの魔導士グミ」や「がんばる戦士グミ」(同158円)、「糖質50%オフのチョコビスケット」「糖質50%オフのチョコレート」「完熟干し梅」「割り梅」(同158円)など、全37種類の商品を展開する。

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