米卸売物価、6月は前年比7.3%上昇 10年半ぶり大きさ

ロイター
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ワシントンDC
6月の米卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比1.0%上昇と、市場予想の0.6%を上回る伸びとなった。写真は3月、ワシントンDCで撮影(2021年 ロイター/Tom Brenner)

[ワシントン 14日 ロイター] – 米労働省が14日に発表した6月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比1.0%上昇と、市場予想の0.6%を上回る伸びとなった。経済が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による打撃から回復する中、好調な需要が引き続き供給網を圧迫しており、物価が高止まりする可能性を示唆した。

5月のPPIは0.8%上昇だった。

6月はサービスが0.8%上昇し、PPI全体の上昇の約60%を占めた。5月は0.6%上昇していた。モノは1.2%上昇。5月は1.5%上昇だった。

6月の前年同月比は7.3%上昇と、2010年11月以来の大幅な伸び。市場予想は6.8%上昇。5月は6.6%上昇していた。

変動の大きい食品・エネルギー・貿易サービスを除いたコア指数は前月比0.5%上昇。5月は0.7%上昇していた。前年同月比では5.5%上昇と5月の5.3%上昇から加速し、14年8月の調査開始以来となる大幅な伸びを記録した。

オックスフォード・エコノミクスの米国担当エコノミスト、マヒル・ラシード氏は「ベース効果が緩和されることで今回が卸売物価の上昇率のピークになると考えられるが、需給のミスマッチが続いており、21年から22年にかけて高水準が続くだろう」と述べた。

米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長はこの日、金融政策に関する半期に一度の証言を行う。下院金融サービス委員会での証言用原稿では、現在の高インフレが今後数カ月間で和らぐ見通しと述べ、物価の高進が一過性であるという認識を改めて示した。

パウエル氏は長期にわたり、物価の急上昇が一過性のものとの見方を維持。大半のエコノミストや米政権も同様の見方だ。FRBは先週、議会へ提出した報告で、経済活動再開による「特殊な状況」が収まるにつれ「供給と需要が調整され、物価上昇が落ち着くとの見方が大勢だ」とした。

大半のエコノミストは物価がピークに達したか、近づいているとみる。パンデミックによって低迷した一部のサービスの物価がパンデミック前の水準に迫っていると指摘する。

バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズの米国エコノミスト、アレクサンダー・リン氏は「物価がパンデミック前の水準に戻れば、消費者が正常時のように価格に敏感になり、物価の上振れリスクが限られてくるだろう」と話した。

6月の内訳では、貿易サービスが2.1%上昇。エネルギーは2.1%上昇、食品は0.8%上昇した。食品・エネルギーを除いたモノのコア指数は5月の1.1%上昇に続き1.0%伸びた。

医療費は0.1%下落。5月は0.2%上昇していた。ポートフォリオ管理費は5月に2.0%上昇した後、0.3%下落。航空券は2.5%上昇と5月の1.3%下落から回復した。

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