コンビニ×カフェ×ECハブ アメリカで増殖中の新しいコンビニフォーマットとは?

およそ3年前のことである。シカゴでおもしろいコンビニが店を増やしはじめているという情報を仕入れ、機会があったので訪問した。なかなか斬新なアイデアで、“コンビニはこうだ”というガチガチの枠が頭にこびりついてしまっている日本ではこういうフォーマットはできないだろうなあ、と感慨を持ったことがある。
店舗名は「フォックストロット(Foxtrot)」、創業は2013年。そのコンセプトとは、コンビニ、コーヒーショップ、そしてECデリバリーハブの3つをひとまとめにするというものだ。私が追っている多くの新興小売企業の中でもユニークさが光っていたのだが、この2月の2度目の資金調達ラウンドで4200万ドルの調達に成功し、単なるユニークなアイデア段階からチェーンストアへと移行しはじめたようだ。
店舗数は現在12店舗で、今回の調達資金を元手にして年末までに19店舗まで増やす計画としている。
「コンビニEC専業」からスタート
店舗面積は公称370㎡前後と普通のコンビニと比較すると大きめだ。
1 2
鈴木敏仁のアメリカントレンド の新着記事
-
2025/06/20
無人店舗が性善説で成り立つ!? 中西部に見た米国小売の“別世界” -
2025/05/20
「スペシャリティドリンク」がつくり出す米コンビニの新潮流とは? -
2025/04/04
マーク・ロリー率いる米ワンダーグループ フードデリバリー市場で急成長の理由 -
2025/03/06
日本のメディアは底が浅い!クシュタールによるセブン買収、本当の価値とは -
2025/02/05
日本人が誤解している「ウォルマートが多様性支援を縮小した」本当の理由 -
2024/10/17
置き配、ロッカーを超える利便性?ライブトラッキングが促す物流改革とは
この連載の一覧はこちら [50記事]

関連記事ランキング
- 2025-06-26コンビニ決算2025 苦境のセブン、好調のファミリーマートとローソン
- 2025-06-23業態別 主要店舗月次実績=2025年5月度
- 2025-06-13米中西部の注目リージョナルスーパー「ハイヴィー」に今、注目すべき理由
- 2025-06-20無人店舗が性善説で成り立つ!? 中西部に見た米国小売の“別世界”
- 2025-06-05セブン‐イレブンの真のデータ民主化生成AI基盤「AIライブラリー」とは?
- 2024-04-0425年の既存店粗利は70億円伸長へ!ローソンの新発注システムAI.COの成果とは
- 2025-05-28米ビューティーケア用品市場で売上全体の41%がオンラインにシフトしたワケ
- 2025-06-11価格・価値の両輪で開発加速! 米国小売のPB最新事情
- 2025-06-14オンライン・店頭の双方で拡大! ハイヴィーのリテールメディア戦略
- 2025-06-26業績冴えない米ターゲット、不調を招く「陳腐化」と「顧客離れ」とは