中国の業者がブラジル産大豆を大量購入、米中協議の行方不透明で

ロイター
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インディアナ州の大豆畑
11月25日、複数の商社筋が明らかにしたところによると、中国の大豆加工業者が先週、ブラジル産大豆を少なくとも20カーゴ買い付けた。写真は米インディアナ州ローチデールで撮影(2019年 ロイター/Bryan Woolston)

[北京 25日 ロイター] – 複数の商社筋が25日明らかにしたところによると、中国の大豆加工業者が先週、ブラジル産大豆を少なくとも20カーゴ買い付けた。米中貿易協議の行方が不透明なため、供給確保を急いでいるという。

買い付けたのは来年初めに収穫、受け渡し予定の大豆。中国業者は先週、米国産とアルゼンチン産の大豆も買い、合計で約30カーゴ分が成約した。

米国が輸入関税を引き上げたため、中国業者による米国産大豆の購入は今年、大幅に減少している。米中貿易協議が「第1段階」の合意に至れば関税は撤廃される見通しだが、ロイターは先週、合意が来年にずれ込む恐れがあると報じており、業者は市場環境に不安を抱いている。

INTL・FCストーンのアナリスト、ダリン・フリードリクス氏は「米国産の供給には大きな不透明感がつきまとうため、ブラジル産を少なくとも一部確保しておくのは良案だ」と話した。

米中貿易摩擦が1年4カ月におよび、豚の飼料となる大豆ミールを作る中国業者はぎりぎりの在庫水準で操業している。中国で豚コレラ(CSF)の感染が拡大して大豆ミールの需要が減少し、業者が大量の在庫を抱えるのに消極的になっている面もあるという。

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