丸井21年3月期第2四半期決算、小売はコロナで苦戦もフィンテック事業が好調で黒字を維持
家賃関連サービスで好調のフィンテック事業
フィンテック事業では、上期とくに取扱高を伸ばしたのがECと家賃支払だ。ECについては、コロナ禍で社会全体での利用が増える中、その恩恵にあずかった形で上半期取扱高2264億円(同36%増)となった。家賃関連では、「ROOM iD(ルームアイディ)」という、エポスカード経由で家賃の支払いをしてもらうことを前提に、入居時の家賃保証を行うサービスを提供しているが、この利用が前年同期比で30%増加している。毎月の確実なカード利用につなげることができる家賃関連サービスは、エポスカードのメインカード化を促進するほか、リボ・分割手数料などと並んでリカーリングレベニュー比率の引き上げに貢献した。
通期見通しは減収減益予想
また丸井は、業績回復時期の算定が困難なため、第1四半期決算公表時点では未定としていた21年度3月期の業績予想についても公表した。通期での見通しは売上収益が2230億円(対前年同期比10%減)、営業利益が355億円(同15%減)としている。EPSなど主要指標は、いずれも最終目標に達しない見通しだが、「次期中期計画のなるべく早い時期に達成したい」と佐藤副社長は話した。