週刊コンビニニュース 気にかかる“客数減と客単価増”で補う構図

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1週間のコンビニに関するニュースをまとめた『週刊コンビニニュース』。主要なCVSチェーンの2月月次をみると、既存店の客数が前年同月に比べてマイナス、客単価はプラスとなった。この傾向はほぼ1年間続いていて、ゼロサム的に何とか売上を確保しているかにみえる。心配なのは、今後も客単価がプラスであり続けるのか、という点。客数を戻し、客単価との乖離を少なくするだけでも、かなりの効果が期待できる。(3月10日~16日のニュースをまとめました)。

ローソン

2月次営業実績
奮起するミニストップ

 ミニストップが既存店の売上、客数、客単価で前年同月比を上回った。日販ベースの全店売上を含めれば、オールプラスで推移。セブン-イレブンも既存店客数が前年を下回ったものの、売上で善戦し、既存店客単価は2.5%増でトップとなった。概況説明があったファミリーマート、ミニストップ、ポプラのコメントは以下の通り。

① ファミリーマート
 「お母さん食堂」のパウチ型惣菜・冷凍食品、カップ麺など日持ちする商品や、手作りデザート類、カウンターコーヒーが好調に推移。中食全体ではほぼ前年並み。また、新型コロナウイルスの影響によるマスクなどの日用品が伸びをみせた。
② ミニストップ
 マスク、ティッシュなどを含む紙・衛生品の売上が前年同月比69.3%増。外出を控える動きが増え、まとめ買い需要が高まったことでデイリー食品関連が15.0%増。食パンなども13.2%増と2ケタの伸びとなった。
③ ポプラ
 新型コロナウイルスの影響で中国人観光客が減少したことから、ホテル内店舗および隣接店舗の売上が大幅に減少。下旬の巣ごもり需要で加工食品、中食の売上が伸びた。雑貨については紙製品、マスクなどの売上が一時的に上昇したが、供給が安定せず欠品状態が続いた。

チェーン 全店売上
()内は日販
既存店
売上 客数 客単価
セブン-イレブン 5.5 0.8 ▲1.7 2.5
ファミリーマート 1.8 ▲0.9 ▲1.4 0.5
ローソン ▲0.4 ▲0.4 ▲1.2 0.8
ミニストップ ▲2.6(3.8) 1.2 1.5 1.1
ポプラ ▲5.6(▲6.5) ▲4.8 ▲5.1 0.4

*前年同月比(%)。ミニストップは店内加工のFF部門を除くコンビニエンスストア部門。

ローソン
自宅待機中の子ども応援企画

 新型コロナウイルスの感染防止のため、臨時休校となり自宅待機する子どもたちが楽しめる企画を2つ用意した。ひとつめが、3月14日からの企画で、店内設置のマルチコピー機で印刷した「リラックマ」、「からあげクン」のキャラクターの「ぬりえ」を無料で楽しめるというもの。2つめが、3月20日から始まる「スタンプラリー」企画。1日1回に限り、店員に専用台紙にスタンプを押してもらい、5回来店でローソンのオリジナル菓子がもらえる。

セブン-イレブン
カフェラテシリーズをリニューアル、他

 セブン-イレブンで現在販売中の「セブンプレミアム 鳴龍 担担麺」は、4年連続で“ミシュラン一つ星”を獲得した「創作麺工房 鳴龍」の担担麺を再現した商品で、好評を得ている。3月16日に発売する「セブンプレミアム 鳴龍 汁なし担担麺」は、同日、鳴龍で新メニューとして登場する「汁なし担担麺」を、カップ麺として再現した。税抜238円。

 セブン-イレブンはまた、セブンプレミアムの定番チルド飲料「セブンプレミアム カフェラテ」シリーズ6品をリニューアルし、3月17日から順次全国発売する。飲んだ際の香りを引き立てるため、一部は豆の焙煎をやや浅煎りに変更。さらに豆のブレンド比率も見直した。シリーズのうち4品については容器を見直し、プラスチックの使用量を約1割削減した。

ファミリーマート
「ベジバーグ丼」を販売、他

 ファミリーマートは、大豆ミートを使用し、肉を一切使わないハンバーグ丼の「ベジバーグ丼」(税込498円)を、3月17日より都内の約2,400店舗で発売する。日本ベジタリアン協会推奨マークを取得した弁当。
 ファミリーマートはまた、サザビーリーグの紅茶ブランド「Afternoon Tea」が監修したスイーツの第2弾として、「あまおういちごのロールケーキ」(税込160円)など、あまおう苺を使った紅茶に合う焼き菓子5種類を発売する。東日本エリアは3月17日から、西日本エリアは3月24日から。季節限定のスイーツ。

ローソン
チルド弁当“16DELI”(イロデリ)新登場

 ローソンは、肉・野菜・雑穀米がバランスよく味わえる、見た目の彩りにもこだわったチルド弁当の新シリーズ「16DELI」として、3月17日、「十六穀ごはんのトマトハンバーグ」と「十六穀ごはんの鶏黒酢あん」(いずれも税込498円)を発売する。チルド弁当「16DELI」シリーズのコンセプトは、以下の通り。
*肉・野菜・雑穀がバランスよく楽しめる仕立て
*十六穀をブレンドしたごはんを使用
*メインとなるおかず以外は、8種類以上の食材をトッピング
*1食当たり650㎉以下、食塩相当量3g以下

 ローソンはまた、3月17日から福岡県、佐賀県、長崎県および山口県下関地区の721店舗で、ピエトロ(福岡市)が監修し、九州産の高菜を使用した「ピエトロ監修 ひき肉と高菜のごま醤油ガーリックパスタ」(税込530円)を発売する。ピエトロが九州地区で発売するローソンオリジナル商品を監修するのは今回が初めて。

ミニストップ
初のフレーバー「佐藤錦さくらんぼソフト」

 1980年の創業以来40年間販売しているソフトクリームにおいて、初のフレーバーとなる「佐藤錦さくらんぼソフト」(税抜230円)を、3月20日から発売する。山形県産佐藤錦の果汁を贅沢に使ったソフトクリームで、瑞々しくフルーティな香りや爽やかな甘みと酸味がバランス良く味わえる。

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