新しいSMの形を提示!サミット、新・中計「GG2022」を 具現化した「五反野店」の売場づくりに迫る

2020/12/18 05:57
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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    めざすは「ハイタッチ
    withハイテック」

    入店するとデジタルサイネージを設置した4本の柱が視界に入る。来店客が思わず店の奥まで足を進めてしまうような楽しい買物環境を提供する
    入店するとデジタルサイネージを設置した4本の柱が視界に入る。来店客が思わず店の奥まで足を進めてしまうような楽しい買物環境を提供する

     では、「GG2022」の方針は五反野店にどうように反映されているのか。

     まず、同店では「ハイタッチwithハイテック」を掲げ、最新技術を活用することでより地域住民に利便性や親しみ、買物の楽しさを感じてもらえるようにしているのが特徴だ。

     たとえば出入口付近の4本の柱に、デジタルサイネージを設置した。19年10月開業の「テラスモール松戸店」(千葉県松戸市)では壁面に長さ10mを超える大型のディスプレイを設置したが、今回はより小型のタイプを導入した。店舗の外からもディスプレイが見えるようして通行者の興味をひくとともに、入店すると全4本の柱が視界に入り、来店客が思わず店の奥まで足を進めてしまうような楽しい買物環境を提供する。

    デジタルサイネージではその時期に応じた映像を流し季節感を演出する。4本の柱の映像は連動しており、開店時は多くの来店客が楽しそうにディスプレイを眺めていた
    デジタルサイネージではその時期に応じた映像を流し季節感を演出する。4本の柱の映像は連動しており、開店時は多くの来店客が楽しそうにディスプレイを眺めていた

    次世代型屋内垂直農法の
    「インファーム」と提携

    初導入したインファーム社のファーミングユニット。生産効率は高く、約250㎡の畑と同等の栽培能力を有するほか、一般的な生産方法と比較して使用する水の量を約95%、肥料の量を約75%削減できるという。
    初導入したインファーム社のファーミングユニット。生産効率が高く、約250㎡の畑と同等の栽培能力を有するほか、一般的な生産方法と比較して使用する水の量を約95%、肥料の量を約75%削減できるという

     また出入口すぐの場所には、新たな取り組みとして、ドイツ・ベルリン発農業ベンチャー企業インファームの、次世代型屋内垂直農法のファーミングユニットを設置した(写真上参照、実際の稼働は21年1月予定)。専用什器によって店内、また「ハブ」と呼ばれる東京都内某所に設置された拠点の計2カ所で栽培したバジルや、パクチー、レタスなどの葉物野菜を販売する。

     店内や店舗の近くで農産物を生産することで、物流による環境負荷を低減させるインファームの取り組みが、サミットのGG2022の方針と合致することから今回、業務提携に至ったかたちだ。今後、利用動向をみてその他の店舗への導入も検討していくという。

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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