「バイヤー必見！今行くべき専門店」第９回 脱マンネリ！パスタメニュー提案でマネしたい専門店３選

②“1 点豪華主義”のお手本
「ノック クッチーナ
ボーナ イタリアーナ」

　続いて紹介するお店は、「パスタ 1000 本ノック」と称し、日々バラエティ豊富なパスタを提供している 「KNOCK CUCINA BUONA ITALIANA（ノック クッチーナ ボーナ イタリアーナ）」です。現在、東京・六本木をはじめ都内に 4 店舗を展開しています。

　ノックは、見た目、味ともにインパクトのあるパスタメニューが数多く揃うのが特徴です。たとえば、ゴロゴロとミニトマトが入った「厳選トマトが美味いから！スパゲティ」のほか、お皿が「黄色一色！」になるくらい、とうもろこしをふんだんに使用したパスタ（季節限定）や季節の野菜を活かしたものなど多数、提供しています。

　とくに注目したいのが、素材の使い方の潔さと巧みさでしょう。１つの素材を訴求する“1 点豪華主義”のメニューは、ともすると見た目がシンプルになりがちなのですが、ここまでインパクトを持たせているのは素晴らしく、メニュー開発の参考にしたい点です。

　「ノック クッチーナ ボーナ イタリアーナ 六本木店」
所在地　　　東京都港区西麻布3-2-11 第二谷澤ビル1F
営業時間　 １１：３０〜１５：００、１７：３０〜２３：００　  
　　　　　  土・日・祝は12：00～22：00
定休日　　　なし

 

③沖縄そばを使った
ご当地パスタが絶品
「クッチーナ セラーレ」

　こちらは沖縄のハイクラスホテル内にあるイタリアンレストランです。同店で紹介したいのが「沖縄シーフードパスタ」です。

　同メニューのポイントは、麺に「沖縄そば」を使用している点。魚介の出汁と、隠し味に沖縄の調味料「コーレーグース」を使用した濃厚かつ特徴的な味のソースが沖縄そばに絡み、何とも絶品なのです。

　沖縄そばは、基本的に生めんが主流で、太麺でもちもちとした食感があります。この特徴を生かし、濃厚なソースによく合うと言われるフェトチーネを使ったパスタ料理のようにアレンジしたメニュー開発はいかがでしょうか。

　冒頭でも述べたように「パスタ」は小麦粉を使用した麺の総称です。香川県なら「讃岐うどん」、愛知県なら「きしめん」など日本のその地域ならではの小麦粉麺をパスタ風にアレンジし、ご当地メニュー化してみてはいかがでしょうか。

「クッチーナ セラーレ」
所在地　　沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1108
                  「ハイアット リージェンシー 瀬良垣アイランド 沖縄」
営業時間　 17:00-21:00
定休日　　　なし

 

「ホットペッパーグルメ外食総研」上席研究員
有木 真理（ありき・まり）

 リクルートライフスタイル沖縄の代表を務めると共に、ホットペッパーグルメ外食総研の上席研究員として、食のトレンドや食文化の発信により、外食文化の醸成や更なる外食機会の創出を目指す。自身の年間外食回数300日以上。ジャンルは立ち飲み～高級店まで多岐にわたる。趣味はトライアスロン。胃腸の強さがうりで1日5食くらいは平気で食べることができる。「ホットペッパーグルメ外 食総研」https://www.hotpepper.jp/ggs/