ベルメゾン、かゆいところに手が届く商品開発に欠かせない独自の調査手法とは

2023/07/06 05:56
小内三奈
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商品開発力で差別化、ロングセラー『Hotcott©(ホットコット)』も顧客の声から誕生

ホットコット
ホットコット©

 ベルメゾンの商品開発では、他では手に入らない商品、長く愛着をもって使ってもらえる商品づくりにこだわっている。

 商品開発のベースとする調査手法が「エスノグラフィー」だ。これは民俗学などで行われる調査手法で、調査対象者の生活・行動様式をフィールドワークによって観察する調査手法のことだ。生活者の暮らし方に入り込むことによって、通常の調査やグループインタビューだけではなかなか気づけない「生活の中の不満」や「あったらいいな」を見つけ、商品開発に生かしているわけだ。

 「ベルメゾンでは、エスノグラフィーをベースに、定性分析、定量分析、N1分析などのマーケティング手法を駆使している。くわえて、顧客インタビューや商品モニター、アンケートを活用してお客さまの生の声を取れ入れる形で商品開発を行っている」と髙橋氏が話す通り、顧客の声を深く理解するために多彩な手法を使う仕組みが定着している。

 顧客のリアルな声から誕生したヒット商品の代表格が、冬用の肌着『ホットコット©』だ。他社が展開する化学繊維で作られた肌着を着ている乾燥肌の人からは「チクチクして痛い」という声が多く上がった。そこで、メーンの素材を綿にして同じ機能性をもたせた肌着を開発したところ、まさに“かゆいところに手が届く”商品として10年を超えるロングセラー商品となった。

 さらに、競合の多いベビー・キッズ商品分野でも“安心品質”、“納得価格”、“気の利いたデザイン”と3拍子揃ったオリジナル商品を開発し、高い支持を得ている。中でも、子育て世代の心を掴んでいるのが、オリジナルブランドのGITAで展開する細部にまでこだわった名札をつける場所を設けた洋服だ。

名前ココ半袖T
名札ココ半袖Tシャツ

 「子どもの洋服では、名札を付ける機会が多くあるが、名札をつけると生地が破れてしまうという課題をお客さまからいただいていた。そこで、破れないように補強を兼ねて、パッチワークでかわいい模様をつけるデザインへ改良したところ大ヒットとなった」

 5カ年計画の中には、「オリジナル商品・サービス開発力の強化」も盛り込まれている。今後も顧客の声に耳を傾け、商品の改良や新商品開発へとつなげていく考えだ。

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