個店経営こそ真の「価格高騰対策」だと言える理由

島田陽介
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PBの価格凍結は決め手にはならない?

 価格高騰が必至である。その理由は、すでに多方で論じられているのでここでは触れない。ではそれがなぜ、どのように個店経営と関係があるのか。

 メディアはプライベートブランド(PB)の価格凍結に注目している。PBの本質は「ナショナルブランド(NB)のイミテーション廉価版」である。だからPBの価格凍結はNBの価格高騰への対策になる。

スーパーの店内のPOPのイメージ
価格高騰が続く中、チェーンストア各社はPBの価格などの施策を打ち出している

 だが、見落とされていることがある。コンビニエンスストア(CVS)、食品スーパー(SM)、ホームセンター(HC)、アパレル、専門店、100円ショップといった、エブリデイ・ライフ(家計)に必須となる、チェーンの品揃えの中心はNBではなく、ストアブランド(SB)であるという事実である。

 例外は、医薬品と美容化粧品といったNBが圧倒的に主力であるドラッグストアだけだ。CVSはセブン-イレブン・ジャパン(東京都:以下、セブン-イレブン)をはじめとした主力3社とも、その品揃えの90%以上がSBである。SMも生鮮3品、総菜、ベーカリーなど、その主力はSBであってNBではない。HCも有力チェーンが主力とするのはSBであり、「ワークマン」「無印良品」「ダイソー」「ニトリ」といった専門化されたチェーンもその品揃えの90%以上がSBである。

 NBとPBは、ビッグストアとSMの副部門を占めているにすぎない。だからPBの価格凍結には、家計にも、店舗への集客にも効果があるが、それは真の決め手ではない。価格高騰に対する決め手は、チェーン企業各社が品揃えの主力であるSBの価格をどこまで抑えるかに懸かっている。だが、NBに価格高騰をもたらしている事情はSBにも通じる。SBもまたその影響を受けずにはいられない。だから、真の価格高騰対策は廉価版としてのSB、つまり「SBのPB版」の実現なのである。

「SBのPB版」こそ価格高騰対策の本命

 では、SBのPB版の実現には何が必要か。

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