コープ(生協)とは?スーパーとはどこが違うの?コープを利用するメリット、デメリットを解説!

読み方:こーぷ(せいきょう)
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コープとは?

生協 ヨコイチ

コープとは「CO・OP」の日本語読みで、「生活協同組合」を指す略語である。英語で「協同組合」を意味する「cooperative」が語源といわれている。
生活協同組合(以下、生協)とは、消費生活協同組合法(生協法)によって設立された非営利団体である。相互の助け合いを目的として、同じ地域に住む人や同じ職場に勤務する人々が出資金を出し合い、協同して運営・利用する組合のことである。

名称としてのコープ

 日本生活協同組合連合会に加盟する生活協同組合が、「コープ」を愛称として事業所名に取り入れるケースが多い。千葉県、埼玉県、東京都などを対象エリアとする日本最大規模の生協は「コープみらい」の名称で知られており、他の地域にも地域名とコープを組み合わせた「コープさっぽろ」、「コープこうべ」などが存在する。なお日本生活協同組合連合会のロゴや商品ブランドに採用されている「CO・OP」表示は、商標登録されている。

 そこで本稿では以降、コープのことを「生協」という表記に統一して解説していく(コープこうべなど、事業所名としての使用ケースを除く)。なお、JA(農業協同組合)グループでは、コープを冠する社名「AコープJA」で事業を展開している。グループの中核は農業協同組合(JA)であるが、個々の事業を運営する事業体は株式会社であり、生協法の適用範囲外、つまり生協には該当しない。

生活協同組合のビジネスモデル

 生協は非営利団体であるが、さまざまな事業を行っている。商品販売では「地域コープ店」などの地域生協、大学生や教職員を対象とする大学生協などの店舗での販売のほか、とくに日本の生協に特徴的なサービスが、購入した商品をトラックで各家庭まで定期的に配達する、というものである。
その他にも、医療や福祉サービスを提供する健康医療生協、様々な保険をカバーする共済事業なども展開している。

生協を利用するメリット

メリットのイメージ
生協では安全と信頼性の高い商品を購入することができる。

商品

生鮮部門では産直品をベースとし、その他の食品や雑貨を含めると毎週およそ2,000~4,000品目が宅配カタログに掲載されている。品揃えの豊富さだけでなく、日本生活協同組合連合会の商品検査センターで商品の品質管理を行っており、安全と信頼性の高い商品を購入することができる。

利便性

 生協は食品宅配の利用者が多く、宅配は利便性の高い多様な注文方法と受け取り方が選択できる。注文はインターネット、電話、FAXのほか、配達の際に注文用紙を渡す方法でも可能となっている。商品の受け取り方法は、複数人でグループを組み決まった家に集まって注文した商品を受け取るグループ宅配、個人宅で個別に受け取る個人宅配がある。グループ宅配の配送手数料は基本無料、個人宅配は生協により異なるが200円前後が一般的である。

 なお配送商品の支払いは、原則として銀行引き落としやクレジットカードで手数料の負担なく、キャッシュレス決済が可能となっている。

付加的なメリット

 生協の大きなメリットの1つは、出資金に配当が付くことである。生協によって配当の利率に差があるものの、平均的な利率は0.1~0.5%で銀行の普通預金の利率を上回る。また出資金は、退会に際して全額の払い戻しが保証されている。

 その他、子育て中の家庭や高齢者向けに宅配手数料を無料もしくは割引するサービスが行われている場合もある。

生協を利用するデメリット

 生協は、生協法の定めにより、「員外利用」が原則禁止されている。そのため、生協の利用でデメリットとなるのは、生協への加入にあたって出資金の拠出が原則義務付けられている点である。出資金を拠出して組合員とならなければ、自身が希望する生協が利用できないという制約がある。出資金は生協により異なるが、500円から1,000円程度が主流になっている。ただし、前述のとおり退会時には払い戻しがあるため、大きなデメリットではない。

 また生協の宅配サービスでは、あらかじめ生協側が決めた週1回の配送日でしか商品を受け取ることができない。一般のネット通販に比べ、注文から配送までのタイムラグと配達日時の自由度の無さが生協のデメリットといえる。

生協事業の実例

生協の事業展開

 日本生活協同組合連合会「全国生協概況」によれば、2019年度では全国で565の生協が事業活動を行っている。生協に加入している組合員は約2,961万人で、出資金の額は8,424億円、売上高ともいえる総事業高は3.6兆円である。なお地域生協の宅配事業は1.8兆円と、店舗事業の0.9兆円を大きく上回っている。

代表的な事業活動の例

 代表的な生協活動として、地域生協、健康医療生協、共済事業の例を挙げる。

 コープみらいは本部を埼玉県に置く生協で、千葉県、埼玉県、東京都を事業エリアとしている。売場面積200坪以上のコープ店69店舗、200坪未満のミニコープ店65店舗、さらに宅配も行う。組合員数355万人、出資金総額669億円、売上に当たる総事業高は3,946億円という規模を誇る(数値はいずれも2020年3月20日現在)。

 日本医療福祉生活協同組合連合会は、2019年度時点での組合員数297万人、出資金総額849億円、事業収入に当たる総事業高は3,499億円とこちらも大規模である。75の病院および333の診療所などでの診療、介護老人保健施設、訪問看護ステーションその他の多岐に渡る医療福祉施設の運営とサービスの提供を行っている。

 日本コープ共済生活協同組合連合会は、生命と医療に関するさまざまな保険の提供および火災保険事業を行っている。2020年10月現在の加入者数は、生命保険や医療保険など865万人、火災保険は41万人。合計906万人となっている。

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