米外食大手、低価格メニュー続々=マックは5ドル、囲い込み過熱
【ニューヨーク時事】米国で外食大手が低価格メニューを出す動きが相次いでいる。ファストフード大手マクドナルドは20日、ハンバーガーやポテト、飲み物など計4品を5ドル(約790円)で売り出す期間限定メニューを発表。インフレ下で節約志向を強める消費者の囲い込みが過熱している。
これまでに同業のバーガーキングが5ドルのセット、ウェンディーズが3ドルの朝食セットを導入した。米コーヒーチェーン最大手スターバックスも今月、飲み物とクロワッサンの2品を5ドルで提供するメニューを採用。高価格帯の同社としては異例の安値競争に参入した。
米国内のインフレは鈍化しているものの、なお根強さが残ることから、消費者の財布のひもは固い。商務省が公表した5月の小売売上高によると、外食は前月比0.4%減と振るわなかった。
値上げを続けることによって利益を確保する戦略は限界を迎えている。各社とも低価格メニューを通じた実質的な値下げで顧客の来店を増やし、収益力強化を目指す考えに転換しつつあるようだ。