PPIH 二温度帯対応CAコンテナで海上輸送、輸送コストやフードロス削減

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PPIHがトライアル輸送を開始した二温度帯対応CAコンテナ
(パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス ニュースリリースより)

 パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(東京都:以下、PPIH)、オーシャン ネットワーク エクスプレス(東京都:以下、ONE)、NAX JAPAN(東京都:以下、NAX)は2月2日、二温度帯対応CA(Controlled Atmosphere)コンテナの海上トライアル輸送を共同で開始した。

 このコンテナの海上輸送利用は世界初となり、生鮮を含む食品・非食品問わず少量多品種の同時輸送による輸送効率向上・コスト削減をはじめ、CO2 排出量削減、在庫リスク軽減によるフードロス削減などが期待される。

 PPIHでは現在、アジアにて日本製品や日本産品を提供する「DON DON DONKI」を展開し、各店舗では、日本の青果や海産物など、生鮮食品の人気が高い一方で、タイやマレーシアなど店舗数の少ない国への輸送は少荷量のうえ、適正温度の異なる商品は別々のコンテナで輸送する必要もあり、コンテナ内が埋まらない状態でも複数のコンテナで輸送するため輸送コストが高くなる点が課題となっていた。

 このコンテナは、庫内を間仕切りで2つに分けることで、適正温度の異なる品目の混載が可能となり、積載効率の向上によるコストの低減や在庫ロス削減(フードロス削減)、コンテナ本数削減による減便でのCO2排出量削減も期待される。また、青果などの食品の貯蔵期間を延ばすことができるCA機能により、輸送事情に左右されず、店舗まで高品質な商品を届けることができるようになる。

 昨年11月には、PPIH、ONE、NAXの3社で、同コンテナのトライアル輸送を実施し、温度や酸素・二酸化炭素濃度、湿度推移の計測などを行い、今後も実用化に向けたトライアル輸送を実施する予定だという。

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