物流24年問題、広がる企業連携=出荷情報デジタル化、共同輸送―日用品や製紙業界

時事通信社
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日本製紙と大王製紙が製品を共同で海上輸送する貨物用船舶「第五はる丸」
〔写真説明〕日本製紙と大王製紙が製品を共同で海上輸送する貨物用船舶「第五はる丸」(日本製紙提供)

 トラックの運転手不足が懸念される物流業界の「2024年問題」をにらみ、大手日用品メーカーや製紙業界で物流の効率化に向けた動きが広がってきた。日用品メーカーは紙でやりとりしていた製品の出荷情報を共同でデジタル化。検品作業の簡略化でトラックの待機時間を削減する。製紙大手は共同海上輸送に着手。自社製品を目的地で下ろした後、復路では他社の製品を運ぶ。

 ユニ・チャームやライオンなど大手日用品メーカーはこのほど、企業間取引を支援するプラネット(東京)のシステムを活用し、これまで紙で送っていた商品コードや数量などの納品情報を、事前に卸売業者に配信する取り組みを始めた。業者はあらかじめ納品明細が分かるため検品作業の効率化につながり、作業が終わるまで待っていたトラックの待機時間を削減できる。

 同様の取り組みを始めたのは、小林製薬やエステー、ユニリーバ・ジャパンを含む約10社。プラネットの担当者は「(システムの)導入企業を広げていきたい」と話している。

 日本製紙と大王製紙は8月、共同で製品の海上輸送を開始。大王製紙が三島工場(愛媛県四国中央市)から首都圏まで製品を運んでいる貨物用船舶を、復路では日本製紙が勿来工場(福島県いわき市)で生産した伝票用紙などの製品を関西圏に運ぶため活用する。現在は週2便の運行。往路と復路で別の荷物を積む「ラウンド輸送」を同業者間で定期的に行うのは製紙業界で初めてという。

 日本製紙は従来、全てトラックで製品を長距離輸送していた。共同海上輸送によって、ドライバーの走行時間を約80%減らし、CO2排出量も年間約45%削減できるという。  

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