ユーロ圏、23年は1.1%成長=物価上昇率も引き上げ―欧州委見通し

時事通信社
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イギリス ロンドン
欧州連合(EU)欧州委員会は15日、2023年のユーロ圏の実質GDP(域内総生産)が前年比1.1%増加するとの見通しを発表した。(i-stock/William Barton)

 【ブリュッセル時事】欧州連合(EU)欧州委員会は15日、2023年のユーロ圏の実質GDP(域内総生産)が前年比1.1%増加するとの見通しを発表した。2月の従来予想(0.9%増)から上方修正した。ただ、インフレ高止まりを背景に、23年の物価上昇率見通しも5.8%(従来予想5.6%)に引き上げた。

 エネルギー価格低下や堅調な労働市場の下支えで、年明けの経済が「想定を上回る」(欧州委)状況となったことが、GDPの上方修正につながった。

 ジェンティローニ欧州委員(経済担当)は記者会見で、「EU経済は景気後退を回避した」と強調。「今後も緩やかに成長を続けるだろう」と予想した。ただ、変動の激しい食品とエネルギーを除くコアインフレが「高止まりしている」と述べた。

 24年については、GDPを1.6%増(同1.5%増)、物価上昇率を2.8%(同2.5%)と予想した。

 主要国別の23年のGDP予想は、内需の低迷が続くドイツが0.2%増で変わらず。フランスは0.7%増、イタリアは1.2%増とそれぞれ引き上げた。

         2023年      2024年

ユーロ圏    1.1(0.9)   1.6(1.5)
ドイツ     0.2(0.2)   1.4(1.3)
フランス    0.7(0.6)   1.4(1.4)
イタリア    1.2(0.8)   1.1(1.0)
EU全体    1.0(0.8)   1.7(1.6)
(注)上昇率、単位%。カッコ内は2月公表の前回予想

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