三越伊勢丹HD、通期営業利益予想を70億円引き上げ 前期の4倍に

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三越の看板
22年4〜9月期の連結業績が計画を上回り、足元の業績も順調に推移していることから予想を見直した。写真は都内で2018年1月撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

 三越伊勢丹ホールディングスは11月11日、2023年3月期の連結業績予想を上方修正した。営業利益は前期比約4倍の240億円となる見通し。従来予想から70億円の上振れとなる。

 22年4〜9月期の連結業績が計画を上回り、足元の業績も順調に推移していることから予想を見直した。通期の純利益は従来予想を50億円引き上げ、前期比94.5%増の240億円とした。

 同日発表した4〜9月期の連結決算は、売上高が前年同期比18.6%増の2228億円、営業利益は89億円(前年同期は77億円の赤字)、純利益は77億円(同81億円の赤字)だった。

 主力の百貨店事業では、営業損益が前年同期の126億円の赤字から51億円の黒字に転換した。感染症拡大に伴う行動制限が解除されたことで、客数が大幅に回復し、首都圏を中心に高級ブランド品や宝飾・時計などの高額品が好調に推移した。1人当たりの購買単価は、コロナ前の18年度の水準を上回った。

 基幹店の伊勢丹新宿本店の売上高は、インバウンド客向けの免税売上が戻らないなかでも、三越と伊勢丹が経営統合した08年以降で最高となった。

 23年3月期通期の売上高は18.1%増の4940億円を見込む。今期から「収益認識に関する会計基準」を適用しており、同基準を適用しない場合の売上高は17.9%増の1兆750億円を予想する。

 国内百貨店の通期の既存店売上高は、三越伊勢丹単体で20%増、免税売上を除くベースでは18%増を計画。免税を除く売上高は、コロナ前の18年度を5%上回る見通しだ。

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