【イオン】771億円の経費削減で営業利益は4.7%増の1301億円に

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 イオンが発表した2010年2月期連結業績は、売上高、営業収入ともに落ち込み、営業収益は3.4%減の5兆543億円となったものの、771億円の販売管理費削減効果で営業利益は4.7%増の1301億円となった。米タルボット社の株式売却損が当初の予定より減ったことによる税負担の軽減などで、純利益は前期の27億円の赤字から311億円の黒字に急回復した。

 事業セグメント別の営業利益は、総合スーパー、食品スーパー、コンビニなどの総合小売事業が20.1%減の441億円、カジュアル衣料などの専門店事業が6億円の赤字、ショッピングセンター開発・運営のディベロッパー事業が3.8%減の380億円、クレジットカード、ビルメンテナンスなどのサービス等事業が8.7%減の437億円だった。

 中核事業会社のイオンリテールは営業収益が1兆8503億円、営業利益が202億円、純利益が88億円だった。イオンの持株会社化に伴って08年8月に小売事業を継承しているため、09年2月期は6ヵ月の稼働で10年2月期との比較ができない。既存店売上高は5.3%のマイナスだった。

 イオンリテールはSM(スーパーマーケット)店舗の一部をグループ会社に譲渡すると共にSM事業を分割して、イオンが新設したマックスバリュ6社に継承した。これによって、イオンリテールは基幹のGMS(総合スーパー)事業に経営資源を集中させる体制を整えた。

 今期は国内でGMS4店、SM36店、中国を含むアジアでGMS7店、SM3店を出店する計画。11年2月期の連結業績は営業収益が5兆600億円超(前期比0.1%超)、営業利益が1450億~1550億円(11.4~19.1%増)、純利益が320億~380億円(2.8~22.1%増)を見込む。

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