トヨタがMaaSアプリを西鉄と本格展開、JR九州も参画

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11月27日、トヨタ自動車と西日本鉄道は、福岡市で実証実験を進めてきたスマートフォン向けアプリ「my route(マイルート)」を本格展開すると発表した。写真は10月24日、東京モーターショーで撮影(2019年 ロイター/Edgar Su)

[東京 27日 ロイター] – トヨタ自動車と西日本鉄道(西鉄)は27日、多様な移動手段を組み合わせて経路検索や乗車予約・決済などができる「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」として福岡市で実証実験を進めてきたスマートフォン向けアプリ「my route(マイルート)」を28日から本格展開すると発表した。新たに九州旅客鉄道(JR九州)も参画する。

MaaSとは、アプリを使って電車やバス、タクシー、レンタカー、シェアサイクルなどを組み合わせた最適な移動ルートを提案したり、ルート周辺の店舗・イベント情報などを提供したりするサービス。

トヨタはアプリを開発し、マイルートのプラットフォームや決済システムを運営する。同社は西鉄、JR九州といった提携企業からマイルートのプラットフォーム利用料を得るほか、トヨタ独自の電子決済手段やカーシェアサービスをマイルートと連携させ、収益確保を図る。西鉄とJR九州は自社運行情報を提供し、ネット予約などと連動させる。

トヨタと西鉄は昨年11月からマイルートの実証実験を福岡市で実施してきた。アプリの利用は無料で、ダウンロード数は1年間で約3万件に達した。

本格展開では北九州市にもサービス提供のエリアを広げ、今後は九州新幹線や高速バスなどでも使えるようにする。言語もこれまでの日本語と英語のほか、中国語や韓国語も加える。ルート周辺の店舗・イベント情報なども随時増やす。

車の所有から利用へのシフトが進む中、トヨタは自動車をつくって売るだけでなく、サービスとしての移動を提供する「モビリティカンパニー」への転換を目指している。マイルートはその一環で、今後、福岡市・北九州市を皮切りに、日本全国の他都市へ順次展開する予定だ。

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