西友、PBの領域を超えたオリジナル商品の開発戦略とは 2023年までに構成比25%めざす
21年、西友が着目する3つの消費者変化とは
西友は21年、コロナ禍2年目に伴う、以下の3つの消費者変化に着目。
- 自宅で料理をする機会が増えた一方、日々の料理が面倒という声が増えた。
- ワクチン接種後も、栄養バランス、免疫力を付ける食事を好む人が増え、健康意識がいっそう高まった
- 国内外への移動制限で、地域名産品や世界の味へのニーズが高まる
それらの消費者ニーズを満たすテーマとして、時間をかけずに美味しく便利な「Ready To Cook/Eat」、心も体も心地よい生活を提案する「Well-Being」、産地、原材料、旬にこだわった「Local & Seasonal」を設定。それぞれを満たす商品を順次発表中だ。
たとえば「Ready To Cook/Eat」ではレトルト商品を強化。とくにマッサマンカレーなどの大ヒット商品をふくめ14品目をすでにラインナップするレトルトカレーでは、新たに動物性原料不使用の「大豆ミートのキーマカレー」(250円)を発売。動物性原料の使用有無を店頭で尋ねられることが増えたことから、市場性を認識し、発売したものだ。動物性原料不使用のカレーはNBでもほとんどない。まさに「既存PB領域を超えた」商品との一例と言えるだろう。計画比30%増で推移しているという。
「Well-Being」では、前年に「ギルトフリー」をテーマに糖質控えめで味にもこだわった商品を投入して、計画比30%増を達成したが、21年は「心の健康」にも着目。「おうち時間」を楽しむ商品として、国産小麦や北海道牛乳など原料にこだわったシナモンドーナツやメープルバウムクーヘンなどの「おうちカフェシリーズ」のほか、カフェインレスのアールグレイティーやオーガニック紅茶ダージリンなど健康志向の商品も発売する。