おせち市場、コロナ禍で在宅率が高まり市場は好調!年末年始は6連休でさらなる拡大に期待

ライター:室作幸江
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おせち関連カテゴリー<sup>※</sup>の金額PIと数量PIの推移

おせち商戦のポイントは
早出しの強化と付加価値の提供

 では、22~23年の年末年始はどうなるか。コロナ禍で迎える3回目の正月だが、今回は週末を挟むため6連休となる。在宅率が高くなる曜日まわりであることから、おせちの用意率も上昇すると予測される。そこで、おせち商戦のポイントの一つとして早出しの強化が挙げられる。早出しを図ることで年末の売場における密集のリスク分散はもちろん、リピート購入も期待できるからだ。とくに24日・2日の週末はクリスマスであるため、その前からおせち関連品が店頭に並ぶとよいだろう。

 実際、一正蒲鉾ではおせち商品を12月17日から展開できるよう「早だし出荷」を行う。「新年の“幸”を“先”に届ける」という意味を込めて、「いちまさの幸先おせち」と名付けて訴求。販促ツールを用意し、店頭から盛り上げていく考えだ。

 おせち商戦のもう一つのポイントとしては、生活者の購買意欲を高める付加価値の提供だ。物価高による節約志向が強まっているだけに、日本人特有の「ハレの日」需要はあるものの、「これはぜひ買ってみたい」と思わせる仕掛けが必要だ。

 紀文食品では、「おせちは健康や幸せを祈るもの」という「おせちのいわれ」で訴求を強化。商品パッケージはもちろん、販促ツールも多種多彩に展開し、店頭から大々的にアピールしていく考えだ。

 コロナ禍をきっかけに、おせちを用意して新年を祝う層が増えているだけに、6連休を好機ととらえてトライアル層も増やしていきたいところだ。

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