FROZEN JOE’S、急成長する冷食市場に専門卸が専門店を作った理由とMDの注目点
冷凍食品卸のアイスコ(神奈川県/相原貴久社長)は2022年12月9日、冷凍食品専門店「FROZEN JOE’S(フローズンジョーズ)」の第1号店「FROZEN JOE’S元住吉ブレーメン通り店」(神奈川県川崎市:以下、元住吉ブレーメン通り店)を開業した。ナショナルブランド(NB)商品を扱わず、専門卸だからこその独自の品揃えで、想定を超える利用獲得に成功している。
NB商品は扱わず全国各地の商品を集結
アイスコは、アイスキャンディーの製造・販売・卸売業者として1948年に創業した相原冷菓店を前身とし、70年以上にわたってアイスクリーム・冷凍食品の専門卸売業を展開する“フローズンのスペシャリスト”だ。物流センターやトラックを自社で保有し、配送の9割超を自社の従業員が担う自前の冷凍物流網を構築。長年かけて構築してきた全国各地のサプライヤーとのネットワークにより、あらゆる冷凍食品を調達できる。
こうした冷凍食品を取り扱うノウハウや、全国の中小メーカーもカバーするサプライヤーとの関係性を生かし、小売企業の多様なニーズを具現化する商品開発をサポートできる点もアイスコの強みだ。さらに、神奈川県内では食品スーパー(SM)「スーパー生鮮館TAIGA」を7店舗展開し、食品小売業での実績やノウハウも蓄積している。
そんなアイスコが自社の持つ強みを集結し、立ち上げたのが冷凍食品専門店「FROZEN JOE’S」だ。ストアコンセプトは「フローズンのスペシャリストが手がける冷凍専門店」。最大の特徴として、SMやドラッグストア(DgS)で量販されているNB商品を扱わず、他店では見かけない冷凍食品を全国各地から取り揃えている点だ。
同社が冷凍食品専門店の出店に踏み切った背景には大きく2つの理由がある。
まずは冷凍食品市場の成長だ。人口減に伴って国内の食品市場全体が縮小するなか、冷凍食品市場は拡大を続けている。即食・時短・簡便へのニーズの高まりに加えて、コロナ禍を機に、巣ごもり消費や内食化などによって需要がさらに伸び、利用者層の裾野も広がった。冷凍技術の進化によって冷凍食品のおいしさや品質も飛躍的に向上している。冷凍は日持ちがするため食品ロス削減にもつながり、社会課題の解決という点でも期待されている。アイスコ専務取締役の三國慎氏は「冷凍は3温度帯のなかで唯一、今後も伸びるポテンシャルがあるカテゴリーだ」と分析する。
小売バイヤーも訪れる新しいMDの実験の場
「FROZEN JOE’S」出店のもう1つの理由が、
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