長野のローカルスーパー「ツルヤ」のPBが強すぎる!

雪元 史章 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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長野県内で30店舗超のスーパーマーケットを展開するツルヤ(掛川健三社長)。同社はオリジナル商品の開発に力を入れており、加工食品・菓子、飲料、酒類、日配品など、ローカルスーパーとしては異例の規模でプライベートブランド(PB)を投入している。その品質の高さは地域住民のみならず、観光客や別荘族からも熱烈な支持を集め、業界関係者からも大きな注目を浴びている。ツルヤのPBはなぜ強いのか。

素材・製法にとことんこだわる!

19年2月にオープンしたツルヤ上諏訪店

 ツルヤは長野県東部の小諸市に本拠を置くローカルスーパーだ。現在は県内全域に店舗網を広げており、19年2月には諏訪市に「上諏訪店」を出店して店舗数は34店となっている。店舗運営面では徹底的な標準化を追求しており、売場面積は2000㎡前後、売場レイアウトや商品政策(MD)は各店舗で共通したものとなっている。

 標準化を図ることで運営コストを下げる一方、力を注いでいるのがPB商品の開発だ。長野県内の生産者やメーカーと共同開発した商品が多くを占め、化学調味料不使用、塩分の低減、有機素材の使用など、素材や製法にとことんこだわっているのもツルヤのPBの特徴である。

 こうした品質の高いPBは、顧客から熱烈な支持を集めている。業界関係者からの注目度も高く、ある有力スーパーマーケット企業のトップも「ツルヤさんのPB開発の手法には学ぶところが多い」と舌を巻く。

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記事執筆者

雪元 史章 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

上智大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業後、運輸・交通系の出版社を経て2016年ダイヤモンド・フリードマン社(現 ダイヤモンド・リテイルメディア)入社。企業特集(直近では大創産業、クスリのアオキ、トライアルカンパニー、万代など)、エリア調査・ストアコンパリゾン、ドラッグストアの食品戦略、海外小売市場などを主に担当。趣味は無計画な旅行、サウナ、キャンプ。好きな食べ物はケバブとスペイン料理。全都道府県を2回以上訪問(宿泊)。

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