ミドルシニア特化の旗艦店、ヤオコー久喜吉羽店の売場づくりを徹底解説!
ヤオコー(埼玉県/川野澄人社長)は2024年9月6日、埼玉県久喜市に「ヤオコー久喜吉羽店」(以下、久喜吉羽店)をオープンした。昨今、事業エリアを南北に分けて売場づくりやMD(商品政策)を変化させる「南北政策」を推進する同社。久喜吉羽店は北エリアのミドルシニア層特化を掲げる新たな旗艦店として、ヤオコー史上最大の売場面積を誇る注目店である。
ヤオコー久喜吉羽(よしば)店
〒346-0014 埼玉県久喜市吉羽421
電話:0480-53-9870
JR宇都宮線・東武伊勢崎線「久喜」駅より徒歩20分
売場面積は過去最大の約900坪
久喜吉羽店は、JR宇都宮線・東武伊勢崎線「久喜」駅東口から徒歩20分、自社開発した近隣型ショッピングセンターの核テナントとして開業した。幹線道路沿いにあって車でのアクセスが良好。さらに近隣を通る圏央道にインターチェンジが新設される予定で、将来的にさらなる商圏拡大にも期待がかかる。
久喜吉羽店は、「ヤングファミリー特化型店舗」として2021年10月にオープンした「ヤオコー和光丸山台店」(埼玉県和光市)以来の旗艦店である。ヤオコーは昨今、国道16号線をおおよその境にして、売場づくりや品揃えを切り替える「南北政策」をとっており、久喜吉羽店は北エリアの新旗艦店として位置づけられる。
同社は50~64歳をミドル、65歳以上をシニアと定めている。北エリアはもともとミドルシニア層が多いエリアで、久喜吉羽店も半径3㎞圏内の年代別人口構成比は50代以上が49.4%を占め、70歳以上の割合がとくに高い。そこで同店では、ミドルシニア層に特化したM D(商品政策)を導入。川野澄人社長は「新規MDの投入よりも“既存のMDの磨き込み”を重視して各部門が取り組む店舗」と説明する。
売場面積は891坪と過去最大で、取り扱い総SKU数は生鮮で1050、グロサリーで1万5400、デリカで360の計1万6810。和光丸山台店のオープン時のSKU数を上回る品揃えを展開し、5㎞圏内の広域からの集客を見込んでいる。初年度年商目標は27億円とした。
競争環境に目を向けると、3㎞圏内に「業務スーパー久喜東店」「マルエツ久喜店」など、15店舗のSMが密集している。自社店舗としては、約8 .4㎞西に「ヤオコー久喜菖蒲店」、約4.5㎞南に「ヤオコー新白岡店」(埼玉県白岡市)があり、ヤオコーとしてはドミナントの空白を埋めつつ、新旗艦店として激戦地で存在感を高めたいねらいだ。
鮮魚は最大尺数
売場を詳しくみていくと、売場最前部は青果と総菜を配置するダブルコンコース型のレイアウトを採用。このうち
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