1坪未満の空きスペースでも行列のできるビジネスに変える、“スキマデパート”とは

2021/09/23 06:55
湯浅 大輝 (ダイヤモンド・チェーンストア 記者)
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「小さなスペースから世の中を面白くする」をミッションに掲げるスキマデパート(東京都/芳屋昌治社長)が、フレグランス・マジシャンの中田真由美氏と共同で、自由販売機(R)︎を使った無人ポップアップショップ「ATTRACTION FRAGRANCE(アトラクション フレグランス)」を期間限定でオープンした。(場所:東京都渋谷区渋谷1-13-7ヒューリック渋谷第二ビル一階、期間:9月1日〜30日)スキマデパートのビジネスモデルとは何か?その狙いについてレポートする。

スキマデパート 渋谷外観

ここでしか出会えない、香りのアトラクションが体験できる「香り×自販機」

 今回、販売されるフレグランス「SHIBUYA」の香りは、オリジナルフレグランス作りのワークショップなども開催している、中田氏がセンター街、道玄坂、公園通りなど、35名称の渋谷の地名を自身の記憶や印象をもとに街の匂いをイメージしたものだ。

ビルの1階入り口付近にはフレグランスを販売する『自由販売機』(*なんでも売れる販売機としてスキマデパートが商品登録している)が設置されている。最新のタッチパネル式で画面が切り替わり、クレジットカード決済が可能だ。ECサイトのような流れで決済まで進められ、非常に手軽で便利に感じられた。

フレグランスを販売する『自由販売機』

都会の小さなスペースを借り上げ、自動販売機ビジネスを展開するスキマデパート  

2階は、加熱式たばこ専用スモーキースペース「paspa」(パスパ)になっており、誰でも無料で利用できる。スキマデパートは、都内の22か所のスペースに喫煙所を運営しており、1日の平均利用者数は、1か所につき10001200人程度。仕事の合間に訪れる人が多く、喫煙所の売上のほとんどが併設されている飲料自動販売機だという。都内に30台ある「自由販売機」はメーカーとタッグを組み、カレーや缶詰なども販売したことがあるが、現在は、渋谷にも設置されており、コンビニのマーケティングにも活用され、売れ筋を探るための販売もしている。今後は、「喫煙所をメディアに」をテーマに、デジタルサイネージ事業にも力を入れてく構えだ。 

無人ポップアップショップ、自動販売機、喫煙所——。同社が手掛ける事業は多岐に渡るが、共通点は「モッタイナイに新しい価値を加えて世の中に知ってもらう」ことだ。

例えば、恋愛ゲームの「イケメンシリーズ」のキャラクターのラッピングが施された「天然イケメン水」を池袋の自由販売機で売り出したところ、大好評だった。同社の岡部祥司取締役は「自動販売機で行列ができたのは生まれて初めて見た」と予想以上の売れ行きに驚いたという。

加熱式たばこ専用スモーキースペース「paspa」(パスパ)

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記事執筆者

湯浅 大輝 / ダイヤモンド・チェーンストア 記者

1996年生まれ。シンガポール出身。同志社大学グローバル・コミュニケーション学部卒業後、経済メディアで記者職に就く。フリーライターを経て、2021年12月ダイヤモンド・リテイルメディアに入社。大学在学中に1年間のアメリカ・アリゾナ州立大学への留学を経験。好きな総菜はローストビーフ、趣味は練馬区を散歩すること。

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