コスモス薬品、株価最高値更新に迫る、好調決算以外の要因とは
出店再強化、調剤併設型ドラッグストアの関東圏での展開
報道によれば、
残念ながらコスモス薬品は必要以上の情報開示には消極的で、この場で語ることが難しい点が多いのですが、筆者の記憶をたどる限り、同社は調剤については前のめりではなく、機が熟すのを待つスタンスだったと思います。一方、同社の店舗案内を検索すると既に相応数の調剤併設店舗を運営しているようにも思います。したがって、現在同社がどの程度調剤事業を展開するための事業基盤を構築できているのか計りかねます。
しかし、筆者は今回の報道をポジティブに評価したいと思います。
現金創出力の底上げが進む
さて、アナリスト的視点で先ほどの決算を眺めた時、同社の現金総出力が着実に高まっている印象を受けました。これが今回の決算の大切なポイントだと思います。
現金創出力を見る指標の一つは売上高経常利益率だと思います。
株価が最高値を超える日
さてコスモス薬品の株価の最高値は2020年7月の20100円です。現在から僅かに+8%高い水準です。
最高値を着実に更新するためには、出店の再加速によってドミナントエリアの拡大と新エリアへの足掛かりをしっかり構築することは言うまでもありませんし、資金的にも問題がないことも既に指摘しました。
しかし内部成長だけではもったいない。同社は手元現金が有利子負債を上回り、負債調達力も潤沢です。
ニトリホールディングスが島忠を買収し隣接する事業領域に切り込んでいったように、コスモス薬品がM&A(合併・買収)を通じて調剤薬局業界の集約や同業界のIT化の流れを加速させるのではないか。株価最高値を前に、そのような可能性に思いを巡らさざるを得ません。
プロフィール
椎名則夫(しいな・のりお)
都市銀行で証券運用・融資に従事したのち、米系資産運用会社の調査部で日本企業の投資調査を行う(担当業界は中小型株全般、ヘルスケア、保険、通信、インターネットなど)。
米系証券会社のリスク管理部門(株式・クレジット等)を経て、独立系投資調査会社に所属し小売セクターを中心にアナリスト業務に携わっていた。シカゴ大学MBA、CFA日本証券アナリスト協会検定会員。マサチューセッツ州立大学MBA講師
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