ロピアが飲食店を続々開業! その先に見据える野望とは

2021/04/13 05:59
    大宮 弓絵 (ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長)
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    今、最も成長著しい食品スーパー企業の1つと言えるロピア(神奈川県/高木勇輔社長)。
    同社は19年に新会社eatopia(イートピア)を立ちあげ、外食事業にも参入していることで知られる。そんな同社が、新型コロナウイルス感染拡大下で外食業界が落ち込むなか、次々と新たな飲食店をオープンしていることをご存知だろうか。そのうちの2店を実際に訪問し、ロピアの外食事業の今に迫った。

    コロナ禍で外食企業が苦戦するなか、絶好調スーパーのロピアが飲食店を続々とオープンさせている
    コロナ禍で外食企業が苦戦するなか、絶好調スーパーのロピアは飲食店を続々とオープンさせている

    銀座に完全個室制の
    フルサービス焼肉店を開業

     最初にロピアの外食事業が話題になったのは2019年4月、千葉県松戸市の商業施設「キテミテマツド」内に出店した「ロピア松戸店」内に、割烹料理店「窯焼き割烹 黒泉」をオープンした。精肉専門店のバックヤードにひっそり設けられた店で、完全予約制で提供メニューは5000円(税抜、以下同)の1コースのみ。おそらく実験店という位置づけから、ウニやキャビア、フカヒレなどを使った採算度外視と思われるメニューを提供し、業界関係者だけでなく一部のグルメ通からも注目を集めた。

     本格的な飲食店をオープンしたのは19年11月。東京・銀座にオープンしたこだわりの飲食店を集積した商業施設「GICROS GINZA GEMS(ジクロス ギンザ ジェムズ)」7階に焼肉店「銀座山科」を開業した。

     同店は精肉店を起こりとするロピアの強みを生かし、上質な和牛をリーズナブルに楽しめることをコンセプトにした店だ。完全個室制で、専属の焼き師が肉の状態や部位・カットに合わせ火入れまで行う。贅を尽くしたメニュー・サービスでありながら、コース料理は税抜1万円~と、銀座という立地を鑑みると比較的リーズナブルに楽しめるため、グルメレビューサイトでも高評価を獲得する人気店となっている。

    ロピアの飲食店1号店「銀座山科」が入る商業施設。さらに20年9月には同施設8階にも店をオープンした。
    ロピアの飲食店1号店「銀座山科」が入る商業施設。さらに20年9月には同施設8階にも店をオープンした

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    記事執筆者

    大宮 弓絵 / ダイヤモンド・チェーンストア 副編集長

    1986年生まれ。福井県芦原温泉出身。同志社女子大学卒業後、東海地方のケーブルテレビ局でキャスターとして勤務。その後、『ダイヤモンド・チェーンストア』の編集記者に転身。最近の担当特集は、コンビニ、生協・食品EC、物流など。ウェビナーや業界イベントの司会、コーディネーターも務める。2022年より食品小売業界の優れたサステナビリティ施策を表彰する「サステナブル・リテイリング表彰」を立ち上げるなど、情報を通じて業界の活性化に貢献することをめざす。グロービス経営大学院 経営学修士

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